会社で Oxfam Trailwalker という 100km ウォークイベントに参加する話があり、私も一員として歩いてきました。
トレイルウォーカーとは、チャリティーのためのイベントでもありますが、実際の参加者のやることという視点で見ると、4 人 1 チームで、小田原から箱根、足柄の山中を歩き、山中湖までを歩くというイベントです。
私の会社からは 3 チーム、12 人がウォーカーとして、他に数名がサポートメンバーとして参加しました。
私のチームは、キャリーさん、ソスロさん、松葉さん、私の 4 名です。
私のチーム
2009/05/22(金) 09:30 小田原の城山陸上競技場から出発です。私のチームのポリシーは “Safety is the goal” です。怪我しないように無理せず歩きます。スタート前に並んだ時点で最初から最後尾付近に立ち、歩き始めるとまもなく最後尾になりました。
しばらくは舗装路を歩きますが、すぐに未舗装の林道になります。
林道区間
楽なのはここまでで、途中から左手の登山道へ入って行きます。あまり人が通らない登山道らしくて、踏み跡で登山道だとわかるものの、藪が茂っていて見通しの悪い部分もあり、なかなか大変です。
登山道
さらにどんどん進んでいくうちに、休憩しているチームをいくつか追い越して最後尾を脱出しました。塔ノ峰の山頂を経由して、かなり厳しい下りを通って、チェックポイント 1 (CP1) の阿弥陀寺に到着しました。チェックポイントでは、大会主催者が用意した食べ物や水などをボランティアの人が配ってくれています。
CP1 の食べ物 (一部)
CP1 を出発して、CP2 に向かう区間が 1 日目では一番厳しい区間でした。CP1 を出発して箱根ベゴニア園の横を通り、国道 1 号線へ下ります。国道 1 号線のこの区間は車やオートバイで何度も通過したことがありますが、これまで存在に気づいたことがないような場所に湯坂道という旧道の入口がありました。そこからは整備された登山道ですが、ほぼずっと上りが続きます。
湯坂道
上り始めてすぐにキャリーさんが先行しはじめて、しばらくすると見えなくなってしまいました。さらにちょっと歩いていると、残りの 2 人は逆に遅れはじめ、CP1 → CP2 の区間は、ほとんど 1 人で歩くことになりました。最後尾を争う (?) 似たようなペースで歩くチームが 3 チームほどいました。歩行中に追い越したり追い越されたりすることはないのですが、休憩のタイミングで追い越したり、追い越されたりしながら、だらだら進みます。
そんな感じで湯坂山、浅間山、鷹巣山の山頂を経由して国道 1 号へ戻り、箱根芦之湯フラワーセンターというところが CP2 です。
CP2 で休憩していると雨が降り出しそうだったので、合羽を着て準備します。再び 4 人揃って歩き始めました。神奈川県立恩賜箱根公園にある CP3 までの区間はわずかに下りがあるものの舗装路と整備された遊歩道しかなく、全体に楽でした。
CP3 を出発する時には暗くなっていたので、ヘッドライトを装着して芦ノ湖キャンプ村にある CP4 へ歩き始めました。CP2 出発直後に降り始めた雨はさらに強くなってきました。事前に地図で見た時はこの CP3 → CP4 の区間は芦ノ湖の西岸をほぼ湖沿いに歩くために標高差がほとんどなく、一番簡単だという印象だったのですが、距離が長く、木の根などが張り出している部分もある山道、さらに夜間、雨という条件もあって、実際には CP2 → CP3 より厳しい区間でした。
私の会社から参加した他の 2 チームは初日のうちに CP5 を目指すと言っていましたが、我々のチームは CP4 で宿泊します。
CP4 ではサポート隊がタープを張って雨が除けられましたし、温かいシチューを作って待っていてくれました。雨で冷えた体には非常にありがたく、4、5 杯ぐらいおかわりをしてしまいました。
シチュー
おなかを満たしたところで、あらかじめサポート隊に預けてあった乾いた衣類に着替え、仮眠用に指定された建物へ移動し、寝袋にくるまって寝ました。
寝袋
仮眠スペースは電気をつけたままで、しかも体育館にあるような非常に明るい照明器具が使われていたり、未明に出発するグループが準備をしていたりしてやかましくて、あまり仮眠に向いた場所ではありませんでしたが、私は寝るときには明るさや騒音は気にならないので、そこは問題ありませんでした。しかし寒さは厳しくて、予定していた時間より早く寒さで目が覚めました。
寝袋や、寝ている間に着ていた服、初日に来ていた服などをサポート隊に預かってもらい、4:58 に CP4 を出発しました。ちなみに CP4 スタート締め切り時間は 5:00 なので、ぎりぎりです。
CP4 のサポート隊
CP4 からしばらくはゴルフ場の中にある道をひたすら歩き、国道 138 号線へ出ます。ここまで来た時点で、メンバーの 1 人、キャリーさんがひざの痛みのためにリタイヤしました。残りの 3 人は先に進みますが、かなり疲労しています。
キャリーさんがリタイヤした場所からは、矢倉沢、明神ヶ岳の山頂付近を経由して大雄山最乗寺にある CP5 へ下山します。
4:58 に出発した我々は当然最後尾だと思っていたのですが、途中寄り道して休憩していたチームがいたらしくて、そのチームに追い越されてしまいました。その後、スイーパーと呼ばれる、大会主催者が安全確認のために最後尾に置く人に追いつかれてしまい、その後 CP5 へ到着するまでのほとんどの区間、スイーパーの方にすぐ後を追われながら歩きました。
この区間は事前の確認でも一番厳しい区間だという認識だったのですが、実際かなりきつい上りが続きます。
小休止
今回歩いている途中ではうぐいすをはじめとして色々な野鳥の声が聞こえましたが、明神ヶ岳の山頂へ近づいたあたりで、森のなかから携帯電話の着信音のような音が聞こえてきいました。あれも野鳥だったのでしょうか… かなり謎です。
明神ヶ岳手前に、手前から見ると山頂に見えるダミーピークがいくつかあります。そのうちの 1 つ、大きな岩がごろごろしたところで休憩していると、谷底の方から雲が流れてくるのが見えました。
谷底から流れあがってくる雲
明神ヶ岳山頂の少し手前でコースは左手への分岐へ進み、そこからは急な下りが続きます。木の根が張り出している部分もあり、初日の夜の雨の名残でぬかるんだ部分もあって、大変です。
1 時間ちょっとそういう山道を下り続けると、少し下りの楽な、杉林の中を下る道になりました。その途中で、前のチームの最後尾の人を追い越し、我々のチームは最後尾ではなくなりました。
杉林の中を進む道
最乗寺の建物が見えてからは、舗装された道を 10 分ほど下ると CP5 です。歩きやすさ自体は舗装されている方がよいのですが、筋肉が疲労しているためか、1 歩 1 歩足を着く度に舗装された路面の硬さが筋肉に響いて痛かったです。
そして 12:15、ようやく CP5 にチェックインしました。残りの 2 人とも相談しましたが、この先に進むのは全員無理という判断で、ここでリタイヤすることにしました。
CP5 にチェックインした時点のパスポート
リタイヤすると、急に気が楽になります。CP5 のクローズ時間である 13:00 までだらだらと休憩しました。
CP5 でくつろぐ
スイーパーの 3 人の方と一緒に記念写真を撮ってもらいました。
スイーパーの方々と記念撮影
今後どうするかについてチームで相談し、CP7 へ移動してまだ歩いているチームを応援することにしました。CP5 のある最乗寺からバスで大雄山駅へ、さらにバスを乗り継いで新松田駅へ、そこから JR に乗り換えて CP7 のある駿河小山駅近くの、ふじみセンターという施設へ移動しました。
そこにはキャリーさんがすでに移動していて、お風呂の入り方を教えてくれました。
最初にリタイヤしたのは誰?
我々が到着するとすぐに、私の会社のトップチームの 3 人が CP7 に到着しました。
ふじみセンターは 300 円でお風呂に入れるので、入浴しました。こわばっていた筋肉がほぐれるのがわかり、かなりリラックスできました。お風呂から上がってくると、トップチームは仮眠室で休憩中でした。
さらにしばらくすると、もう 1 つのチームの 2 人が到着しました。
トップチームの出発を見送ったところで、我々は小田原駅まで送ってもらって帰宅しました。
今回歩いた区間は CP5 までで、54km なので、全区間の半分ちょっとまでは歩けたということになります。時間制限がもう少し緩やかで、夜間歩かなくてよいのであれば、全区間歩けそうだとは思いましたが、今回のイベントで設定されている時間内に歩ききるには、日頃からちゃんとしたトレーニングをして体を鍛えていないと無理です。
来年再挑戦するかどうかは… 来年また考えます。
最初にリタイアしたのは誰?の写真がオモロイ(笑)
来年のことは来年考えるっちゅうのがいかにもわんこらしいって言うか…
> にゃんこさん
来年というより、コースの残りを個人的に歩きに行って完歩したってことにするかも… やっぱり時間制限がきついので。