野口聡一飛行士 ISS 長期滞在ミッション報告会

2010/08/05(木) 18:00 から日比谷公会堂で行われた、JAXA 主催、野口聡一飛行士 ISS 長期滞在ミッション報告会に行ってきました。JAXA のミッション報告会に参加するのは、山崎直子飛行士および STS-131 クルーミッション報告会に続いて 2 回目です。
会社を定時の 17:30 直後ぐらいには出れましたが、18:00 の開始には少し間に合いませんでした。
会場の日比谷公会堂
会場の日比谷公会堂
司会はテレビ東京の大江麻理子アナウンサーです。前回参加した山崎飛行士の報告会の司会者は、毎日新聞の元村有希子記者でしたが、JAXA ファンをターゲットと考えた場合、どちらもいい人選だと思いました。
大江麻理子さん
大江麻理子さん
野口飛行士が紹介されステージに現れ、大きな拍手で迎えられます。
簡単に挨拶をされた後、半年近くにおよぶ長期滞在ミッションについて、ビデオが流され、野口飛行士自身によるリアルタイム解説がつきます。前回の山崎飛行士の報告会でも感じましたが、宇宙飛行士本人による解説というのは何とも豪華です。
下の写真は右下に写っている野口飛行士が、ビデオの解説をしているところです。ビデオのシーンは、山崎飛行士がスペースシャトルで ISS に来ていた期間に撮影された内容の部分で、画面にはちょうど野口飛行士と山崎飛行士が 2 人で写っています。
ミッション報告ビデオ上映中
ミッション報告ビデオ上映中
野口飛行士による解説は、ユーモアも交えながら、非常に軽妙な語り口で、ビデオの上映を本当に楽しむことができました。
ビデオ上映後は、質問コーナーがあり、会場からは活発に質問が出ていました。質問の内容は、ちょっと生活面の質問にかたよっていたような気がします。
続いて、ISS 長期滞在中に野口飛行士との交流活動を行った子供たちによる発表です。
子供たちの発表
子供たちの発表
よく出来てます。発表も練習してきたのだと思います。日本の子供らしくガチガチになっている感じで硬い口調ですが、きっちり話ができていました。
続いて、野口飛行士、JAL の松並孝次機長、福田正己教授、下田陽久教授による座談会です。内容は地球観測をテーマとしたもので、ちょっと小難しい内容です。私の前列に座っていた女性 3 人のうち 2 人は、野口飛行士のビデオの時は楽しそうに見ていたのですが、この座談会の途中から爆睡していました。
座談会
座談会
上の座談会の背景に写っている写真は、野口さんが ISS に最近設置された欧州宇宙機関 ESA のキューポラという広範囲を観測できる観測窓から撮影した地球です。窓枠より内側に地球の外周があって、「地球の一部」ではなく全体が写っています。このような写真はキューポラが設置されるまでは撮影することができませんでした。
座談会まででこの日のプログラムは終了です。
ロビーに出ると、宇宙服が展示されていました。今回野口飛行士は往復ともロシアのソユーズ宇宙船を使ったためか、展示されていた宇宙服もロシアの宇宙服で、船内活動用の Sokol-KV-2 と、船外活動用の Orlan-MK です。
ロシア船内活動用宇宙服 Sokol-KV-2
ロシア船内活動用宇宙服 Sokol-KV-2
ロシア船外活動用宇宙服 Orlan-MK
ロシア船外活動用宇宙服 Orlan-MK
私は冷戦時代を知っている年代だけに、ロシアの宇宙服が日本で展示されている、というのはとても不思議な感じを受けました。
山崎飛行士は、非常に真面目な方なのだと思うのですが、話し方も丁寧できっちりしていました。それに比べると野口飛行士の話は、時にジョークも交え、ユーモアがあり、それでいながら知性を感じさせる話し方です。もちろん山崎飛行士の話もとてもおもしくためになったのですが、野口飛行士のお話は、本当に飽きずに聞いていることができます。
今回の報告会プログラムのうち、座談会はちょっと目的不明だった感じがしたので、その分、質問コーナーをもっと長くとったり、野口飛行士が話す時間をもう少し長くしたりしてくれた方がよいと思いました。
山崎飛行士の報告会も、今回の野口飛行士の報告会も、どちらも楽しかったので、またこういう機会があれば参加してみるつもりです。

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