2020/07/06(月) Hello world! – 新しいサーバーに移行しました。

WordPress を古いサーバーから新しいサーバーに移行しました。

新しいサーバーは仮想サーバーが設定できるので、URL を、パス名の付いていた http://server.okumura.com/blog という以前の URL から、http://weblog.okumura.com/ と、ちょっと見栄えのよい URL に変更できました。(http://blog.okumura.com は、さらに以前から使っている SeeSaa の Blog を、Twitter log として残してあるので、weblog にしました)

2018/04/17(火) 朝日新聞がダウンロードできるようにしている、陸自イラク日報 370 + 26 + 39 = 435 日分の PDF

朝日新聞が web site で昨日 2018/04/16(月) に公開した記事 「陸自イラク「日報」防衛省が公表した全文書」 は、陸自イラク日報 (3 区分それぞれ、370 日分 + 26 日分 + 39 日分 = 合計) 435 日分の PDF をダウンロードできるようにしている記事です。

とても素晴らしい記事だと思いますが、PDF を 1 つ 1 つダウンロードするのはとても大変です。

この Blog post は、上記の記事からリンクされている 435 個の PDF ファイルを HTML の img タグで指定してあります。PDF を img タグで指定しているので、この Blog post 自体は、壊れた画像ファイルのアイコンが 435 個表示されるだけになっています。

何の意味があるのかというと、こうすることで、この Blog post を表示させてブラウザーでダウンロードすると、1 回のダウンロード操作で、435 個の PDF が画像扱いでダウンロードされるということができます。そのような操作で使われることを意図した post です。

ご活用ください。



















































































































































































































































































































































































































































2016/12/25(日) Tokyo Bowl 慶応義塾大学ユニコーンズ vs 立命館大学パンサーズ

母校、立命館大学のアメリカンフットボールチーム・パンサーズは、今年 2016 年は関西学院大学ファイターズに敗れて、甲子園ボウルに出場できませんでした。

3 年前から、関東の大学リーグが、関西リーグの有力校チームを招待して行う、東西大学対抗戦と言う名目で Tokyo Bowl というボウルゲームを新設しました。有力チームと言いますが、もっとも「有力」なチームは東西とも甲子園ボウルに出ることになるので、開催初年以来、東西それぞれの 2 位のチーム同士が対戦しています。(ただし、公式には 2 位のチームが出場するとはどこにも書かれていないと思います)

甲子園ボウルに出場できなかった立命館大学は、この Tokyo Bowl に出場することなりました。

3 年前の第 1 回の Tokyo Bowl も立命館大学が出場しています。その時は見にいけませんでしたが、今年は他の予定とも重なっておらず見に行くことができました。

今回の会場は、横浜スタジアムです。第 1 回はアミノバイタルフィールドだったそうですが、第 2 回は川崎球場と、Tokyo Bowl という名前であるにも関わらず、神奈川県での開催となり、第 3 回の今回も、神奈川県開催です。Kanagawa Bowl やんと突っ込まざるを得ません。

非常に寒い日ですが、天気は雲 1 つない快晴の中、横浜スタジアムに到着しました。客の入りはとても寂しく、慶應、立命館、どちらも 2000 人いるか、いないか、という感じです。しかも地元の慶應は、一応応援団の吹奏楽、チアリーダーがいますが、立命館側は、応援団なしです。

スタンドがスカスカのまま試合前セレモニーが始まりました。まずはコイントスです。特にコイントスのために誰か呼ばれているわけでもなく、審判がコイントスをします。ボウルゲームで、こんなあっさりしたコイントスは珍しいように思います。コイントスには慶應が勝ち、後半のレシーブを選択しました。

コイントス終了
コイントス終了

それぞれのチームが円陣を組みます。私は長年立命の円陣は何を言っているのかわからなかったのですが、「Whose house? Whose house?」 と中央に立つ人 (主将?) が問いかけ、円陣を組む選手たちが、体を左右に揺らしながら 「Rit’s house、Rit’s house」 と応じているらしいです。

Whose house? Rit's house!
Whose house? Rit’s house!

そしてキックオフですが、キックオフの体勢に両チームが入ってから、なかなか審判がキックオフの合図をせず、試合が始まりません。どうやら試合前のスタート進行のタイミングが不適切だったので、キックオフ時刻の 14:00 まで、まだ 5 分ぐらい余っている状態で、両チームをキックオフの体勢にさせてしまったようです。審判団のミスだと思います。結局、一度両チームに体勢を解除させました。それぞれ、フィールドにいる選手だけで円陣を組んでいましたが、今更話をすることもないだろうから 「この審判団アホちゃうんか」 というような話をしていたのだろうと思います。後ほどわかるのですが、実際、この日の審判団は、アホでした。

結局 14:00 になる前にキックオフとすることを決めたらしく、再度両チームの選手がフィールドに散らばり体勢を作り、キックオフです。

キックオフ
キックオフ

キックオフ
キックオフ

立命館のレシーブで試合が始まり、最初のドライブはパントで終わります。立命館の選手は、慶應の実力がよくわからず、探り探り試合を進めている感じでした。

慶應のドライブもパントで終わります。

次の立命館のドライブはかなり進みましたが、タッチダウンには至らず、フィールドゴール (FG) で終わりました。とりあえず先制です。

立命館、先制のフィールドゴール (FG)
立命館、先制のフィールドゴール (FG)

その後は、立命館の怒涛の攻撃という感じで、このままだと完封かな、という感じの展開でした。第 1Q は、まだ慶應の力を試しながらプレーしている感じでしたが、第 2Q に入ると、特に立命館のディフェンスチームがものすごく機能するようになりました。相手チームのオフェンスがどの程度なのかをつかめたようで、慶應のオフェンスはほとんどゲインできない状況になってしまいました。

後半に入ると、立命館は 2 線の選手を中心にしたプレーになったようで、あまり得点は奪えなくなっていましたが、それでも力の差は歴然という感じでした。慶應の攻撃は、点差が大きいためパス中心で大きなゲインを狙い続ける必要があったのはわかるのですが、ランも交ぜないと、パスだけでドライブできるはずがありません。慶應のクオーターバック (QB) は、後半は全く落ち着いてプレーができていなかったと思います。インターセプトも 5 回ありましたが、そのうち 1 回は、パスの投げられた先のフィールドポジションには、その地点に向かって走っている慶應のレシーバーを立命の選手がブロックしているということもなく、立命館の選手しかいないという、八百長で負けようとしているとしか思えないようなプレーさえありました。

では立命館が強かったのかというとそんなことは全然ありません。例えばこの写真のプレー。この距離なら外さないだろう、というような距離の FG を外したのですが、スナップがずれてホルダーがボールを受け取るのに体を大きくひねらなければならないような状況になっていました。

FG トライでスナップが大きくずれたシーン
FG トライでスナップが大きくずれたシーン

この後、ホルダーはよく立て直してちゃんとボールをセットしたと思います。

ホルダーはがんばってセットしたように見える…
ホルダーはがんばってセットしたように見える…

しかし、キッカーが動揺したのかちゃんと蹴れず、FG 失敗となりました。

あと立命館のこの試合での問題点は反則です。コンタクトスポーツでは避けがたい反則というのはありますが、今日の立命館は、明らかに避けられるような反則を何度も繰り返していました。中盤以降は、あまりに弱い慶應に、立命館側のプレーヤーは discipline を保てなくなっていて、反則しまくりになっていたという印象です。

あと、この試合で気になったのは審判団です。意味の無いイエローフラッグを投げたり、反則のコールを間違えたりしてました。

審判の行為の中で、慶應の選手にとってかわいそうだったのは、立命館のバックワードパスを、慶應の選手がはたいて落としたプレーです。慶應の選手はおそらくバックワードパスだと認識していたので、パスインコンプリートにはなっていないと判断していたはずです。フィールドポジションも立命館のゴールに近い場所だったので、慶應の選手が拾ってプレーが続行していれば、タッチダウンになっていてもおかしくない状況でした。慶應の選手がバックワードパスをはたいて落としたと判断していたことは、動きを見ていても明らかだったと思います。ところがほとんどの審判がフォワードパスだと誤認識していたらしく、パスインコンプリートと判断して笛を吹いてプレーを止めてしまっていました。笑ってしまえるのは、この直後にプレーを再開しようとした時、「フォワード・パスインコンプリートだから」 という理由でプレーを止めたので、前回のスナップ位置からプレーを再開しようとしている途中で、審判団の 「プレーの確認」 があって、「最後のプレーはバックワードパスを落としていたので、プレー再開位置は元の位置ではなく、ボールデッドの地点です」 と場内への説明を行って、スナップ位置を下げてしまったことです。ヒドすぎます。

立命館の選手にとってかわいそうだった審判のミスは、立命館のディフェンスがオフサイドした時の判断です。立命館のディフェンスがスナップ前にオフサイドした時、その瞬間にイエローフラッグが 2 枚飛びましたが、レフリーはプレーの開始を止めずに続行させていました。立命館のディフェンスの選手の何人かは、スナップされる前に飛んだイエローフラッグを見て明らかに気を抜いていたように見えました。そのためもあってか、慶應のこの日のオフェンスでは一番ゲインがあったのではないかと思うぐらいのゲインがありました。笛を聞く前に気を抜いてしまった立命館のプレーヤーにも問題はあると思いますが、レフリーはなぜ笛を吹かなかったのでしょうか? これはレフリーのミスだと思うのですが… (プレーを続けさせる別の基準があったりして、違うのかな…?)

こんなヒドい審判をされていても、両チームとも何の文句も言わずに淡々と審判の結果に従ってプレーしているのがすごいなと思いました。

そんな感じで試合は進み、結局慶應義塾大学ユニコーンズは FG 2 本でタッチダウンなしの 6 点のみで、慶應義塾大学ユニコーンズ 6 – 44 立命館大学パンサーズという、それなりの大差が付きました。

慶應義塾大学ユニコーンズ 6 - 44 立命館大学パンサーズ
慶應義塾大学ユニコーンズ 6 – 44 立命館大学パンサーズ

試合の最後は立命館の攻撃で、ダウンを更新したところでニーダウンでの決着となりました。

立命館大学パンサーズ、最後はニーダウンで時計を流して試合終了
立命館大学パンサーズ、最後はニーダウンで時計を流して試合終了

慶應義塾大学ユニコーンズの試合を初めて観戦した感想としては、ランプレーでは何度か非常に力強いよいプレーがありましたが、それ以外の点では、「本当にこのチームが関東の 2 位なの? 法政よりも、日大よりも強いの?」 という感じでした。甲子園ボウルでも関西のチームの優勝が続いていますが、去年 2015 年の甲子園ボウルの早稲田大学ビッグベアーズ対立命館大学パンサーズの接戦を見る限り、関西と関東の差は縮まってきているように思っていました。しかし、今日の試合や、1 週間前の甲子園ボウルを見ている感じだと、今年は差が広がったのかも、という印象を受けました。

最後に、プレーの合間に気になったものを撮った写真をいくつか…

立命館の使っていたテントですが、関東大学から借りたもののようです。セブンイレブンのロゴが入っていて 「セブンイレブンは関東大学アメリカンフットボール部を応援します。」 とプリントされていました。

セブンイレブン・関東大学のテント
セブンイレブン・関東大学のテント

座った席の上段 (つまり、後ろ) を振り返ると、立命館大学パンサーズのスポッター席がありました。

立命館大学パンサーズのスポッター席
立命館大学パンサーズのスポッター席

試合の後半、フィールドにいる報道カメラマンらしき人が、なにやら全然関係ない方向にレンズを向けて写真を撮っていました。

どこにレンズ向けて写真撮ってるの?
どこにレンズ向けて写真撮ってるの?

方向から判断すると、この時の被写体は、ナイター照明です。

撮影対象は、おそらくこのナイター照明
撮影対象は、おそらくこのナイター照明

この日は天気が良かったので、青空背景にナイター照明を撮ると、「秋晴れの下、横浜スタジアム」 という感じの写真が撮れそうではありました。

慶應の応援団のうち、吹奏楽は遠目で見ていてはっきりとはしませんでしたが、おそらくエキサイティングシートに座っていたと思いますが、チアリーダーたちは、そのまっすぐフィールド寄りではなく、ずっと端の方、エンドゾーンの真横ぐらい端っこの方に居ました。

慶應の応援席。こちらから見て向かって左手の方に観客が多く座っているのに、チアはこの写真では右下にいる
慶應の応援席。こちらから見て向かって左手の方に観客が多く座っているのに、チアはこの写真では右下にいる

立命館側もそうですが、慶應側も、応援に来ていた観客の多くは 50 ヤードラインの真横となるあたりに座っていたので、エンドゾーンの真横あたりの観客席には、ほとんど人がいません。そのためチアは試合中、ほとんど観客のいない客席に向かって踊り続けていました。

慶應チアの目の前のスタンドはガラガラ
慶應チアの目の前のスタンドはガラガラ

たぶん位置決めしてバミ・テープなどでマーキングしてしまってあるので、試合が始まってからおかしいと思っても、場所を動けなかったのだと思いますが、吹奏楽があの場所でやることを決めた時に、どのあたりに一番観客が入るかは考えていたはず。なぜチアだけあんな端っこに追いやったのか不思議です。

あと、フィールドに 50 ヤード、40 ヤードなど 10 ヤード毎の数字が書かれていますが、今回のフィールドは、エンド手前のエンドラインのところに “G” と書かれていました。”G” は “Goal” の “G” のような気がしますがアメリカンフットボールではあまりゴールと言わないので、ここに “G” と書いてあるのはかなり不思議な感じがしました。

エンドラインのところにある謎の "G" のマーク
エンドラインのところにある謎の “G” のマーク

来年は Tokyo Bowl ではなく、甲子園ボウルを観戦したいので、立命館大学パンサーズにがんばってもらいたいところです。

2016/12/22(木) 羽生善治三冠講演会「AI 時代の行方」

しばらく前に毎日メトロポリタンアカデミーで、羽生善治三冠講演会「AI 時代の行方」というイベントがあるのを見つけ、申し込んでみました。その開催日がこの日 2016/12/22(木) だったので、有給休暇を取って行ってきました。

会場は池袋のホテル・メトロポリタンです。

ホテル・メトロポリタン
ホテル・メトロポリタン

3F の「富士」という宴会場が会場です。

ホテル・メトロポリタン 3F 宴会場 「富士」
ホテル・メトロポリタン 3F 宴会場 「富士」

到着して受付をします。自由席ですと言われて会場に入って行くと、7 ~ 8 割ぐらいは既に埋まっている感じで、そんなに空席がありません。最初に見つけた空席だと思った席には、近寄っていくと荷物が置いてあったりして、なかなか空席が見つけられません。そのままずんずん進んでいくと、なぜか演台のすぐ目の前のテーブルに空席が 3 つ並んでいました。よくわかりませんが、結果としてはラッキーなことに一番前の席に座ることができました。

自席から演台を見ると、こんな近くです。

一番前の席だったので演台が近い!
一番前の席だったので演台が近い!

時間になると司会の方が出てきて、羽生善治三冠を呼び込みます。その直前に注意事項の説明があったのですが、「写真は、自席からのみ撮ってください。また、ストロボを焚かないでください。」 と言うことで、逆に言うと写真を撮ってもよいということでした。この説明があってから、会場で多くの人がスマートフォンを取り出して写真を撮る準備をしていました。

司会の方
司会の方

そして羽生善治三冠が登場して講演がスタートです。

講演をする羽生善治三冠
講演をする羽生善治三冠

羽生さんは、話し始めにすごく簡単な前振りだけ話すと、けっこうすぐにコアな話を始めました。話の仕方にあまり抑揚がなく、羽生さん自身の頭の中で考えていることを確認しながらしゃべっているというような感じの、独特のしゃべり方です。

以下、羽生さんの話された内容というよりは、私が理解した内容です。メモも少しは取ったのですが、話の内容が膨大だったこともあり全然メモし切れなかったので、記憶に頼って書いている部分が大半です。間違っている部分とかもあると思いますので、その点はご了承ください。あと、もし当日参加しておられた方で、明らかに間違っている点に気づかれた方は、コメントなどで指摘いただけると助かります。

前半は、羽生さんなどのプロ棋士が将棋をする時にどのようなことを考えているのかという話しで、後半は、AI すなわち人工知能の話です。後半では将棋ソフトのアルゴリズムのようなことをもっとお話しされるのかと思っていましたが、そういう話は少しだけで、もっと一般的に人工知能全般の話をされていました。この後半の話は、NHK の人工知能の番組のリポーターとして取材した経験からのお話しが多かったようです。NHK の人工知能の番組というのは、NHK スペシャルの 「天使か 悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」 という番組のことだと思います。不勉強で知らなかったのですが、放送時には天才・羽生さんが人工知能について解説したということでけっこう話題になったそうです。

お話しの具体的な内容ですが、まず前半。将棋の手を読むと言うと、「何手読むのですか」 と聞かれるけど、実際に読んでいる時には数えていないので、実はよくわからないそうです。でも昔のプロ棋士が 3,000 手は読んでいると言ったのを聞かれた時には、それは言いすぎだと思ったそうです。でも 1,000 手は読んでいると思うとのことでした。

実際には着手可能な手はそれぞれの局面で何十通りもあるのですが、実際の読みは、そのうち 3 手程度を直感で選んで、そこから読み進めていくのだそうです。3 手というと少ないような気がしますが、それぞれに、相手の手も 3 手、さらにそれに対する自分の手も 3 手と読んでいくと、これだけで 3 の 3 乗、27 通りの状況を読むことになります。このように、ほんの数手進む局面を検討するだけでも 「数の爆発」 という現象が置き、読まなければいけない手はすぐにものすごく多くなってしまいます。

そこで気になるのが長考ですが、羽生さんによると、昔から 「長考に妙手なし」 と言うらしく、長考して指した手があまり良い手であることはないそうです。3 時間とか 4 時間とか考えることもあるのですが、最初の 30 分ぐらいは、論理的に手を読んでいるそうですが、その後の時間は、迷いを感じたり、読みで選んだはずの手を指すべきかとまどったりしているだけで、実はあまり読み進められたりしているわけではないそうです。また、相手が長考に入ると、自分もまず相手の手を読んで、その次、と考えるのですが、1 時間ぐらいすると考えることがなくなって、その先は 「今日の晩御飯どうしよう」 とか将棋とは関係ないことを考えてしまったりするそうです。棋士の方は 3 時間でも 4 時間でも手を読み続けられるものと思っていたし、そうであるからこそ長考しているのだと思っていたので、かなり意外でした。

身振りも交えながらお話しをされる羽生善治三冠
身振りも交えながらお話しをされる羽生善治三冠

人工知能のお話しは、歴史の話から始まりました。いきなり将棋ソフトの話をすると思っていたので、これも意外でした。

囲碁、将棋、チェスなどは、AI が人間にかなり追いついていますが、場面の可能性はまだまだあり、完全解析はされていないそうです。しかし、チェッカーというボードゲームは、コンピューターにより完全解析が終わってしまっていて、もはやどのような場面でも、どの手が最善なのか、完全にわかっている状態になってしまったそうです。ただ、囲碁の場面の数の可能性は、その数自体が、宇宙全体に存在する分子の数より多い、というような数になるというお話しもされていたので、おそらく完全解析はできないのだろうと思います。

将棋については、「あと 5 手で詰む」 というような状況については、コンピューターによる完全解析に近い状況になっているそうです。実際に詰め将棋は、最近は出題の横に 「コンピューターはこれを 3 秒で解きました」 というような説明が載っていることもあるらしいのですが、人間は場面の状況を認識するだけでもそれ以上の時間がかかるので、絶対にかなわない状態になっています。

また序盤についてもコンピューターによる解析はかなり進んでいて、中盤の部分がこれから進化していく部分なのだそうです。

人が読むのと同じように、手を読み進めて行きますが、中盤では最終局面まで読みきれるわけではないので、ある程度進めたところで、その場面を評価する必要が出てきます。それが評価関数というもので、その出来のよさが、将棋ソフトの強さを決める 1 つの要素だということです。読みを進めるにはアルファ、ベータ探索という方法を使いますが、どこかで読みを打ち切って評価関数に頼るため、その先で逆転があると、最善ではない手を選んでしまうことがあり、それを水平線効果というそうです。私はアルファ・ベータ探索が何か知っていましたが、羽生さんは、アルファ・ベータ探索というのが何なのか、ということについては説明をしませんでした。聞いていた人の中には、何を言っているのかわからなくなっていた人もけっこう居たのではないかと思いました。あと、私が勉強した時 (30 年ぐらい前の話ですが…) は、アルファ・ベータ刈りの地平線効果と言っていたように思います。同じことですが、最近は水平線効果って言うのでしょうか…

世界トップ選手である韓国人棋士に勝った囲碁のアルファ碁では、2 つの評価ベースを持っていて、論理的読みと、大局観をベースにしたものとかあるらしいです。

このような新しい処理の考え方は、他のゲームのソフトとも共通する部分があり、お互いに取り込みあっているようです。例えば、チェスのソフトにストックフィッシュというソフトがあり、その思考エンジンの流れが、将棋ソフトにも取り込まれているそうです。

ディープラーニングについては、コンピューター自体が評価をどんどん進めていって、その結果に基づいて評価関数自体を調整したりするのですが、その調整の過程を人間が理解することは困難です。羽生さんは 「過程がわからない」 と説明しましたが、たぶん実際には過程をログすることは可能だと思いますが、そこから意味を人間が読み取ることが困難という意味だと思います。そのため結果として出てきたものが正しいかどうかという判断が実は難しいそうです。将棋ソフトの場合は、その結果は、将棋のゲームに勝ったり、負けたりというような結果でしかないのですが、株の売買を行う人工知能だと、実際にお金を儲けたり、損したりしますし、医療分野の人工知能だと、治療が成功したり、失敗したりする結果になります。

また、哲学的な問題、倫理的な問題についても、人工知能は扱うのが苦手だそうです。

ディープラーニングについては、NHK の番組の取材で 「レンブラント風の絵を描く人工知能」 というのを取材したそうです。レンブラントの絵を何枚も学習した結果、あの独特の光の使い方をする絵を描けるようになったのだそうです。それっぽい小説を書いて文学賞に応募したり、というような事をやっている人工知能の研究者などもいて、学習できる情報が大量にある場面では、かなり有効な使い方ができるようになってきているということでした。

不思議な話としては、3 駒関係という解析があります。盤面全体ではなく、飛車と歩と金、のような 3 駒の関係に絞って、その相互の配置などについての評価をしておくと、その評価が洗練されていくことによって、その評価を使った将棋ソフトは強くなっていくのだそうです。なぜこのようなことになるのかはよくわからないそうです。

最近の囲碁、チェス、将棋などのソフトの能力向上には、ディープラーニングなどソフトの新しい方法論が取り入れられているということもありますが、ハードの能力向上も重要な意味を持ちます。かつて将棋ソフトの開発者の 1 人は、ソフトは全く進化しなくても、ハードがどんどん性能向上していくだけで、どんどん強くなると言ったそうです。同じ時間で 3 手しか読めなかったものが、100 手読めるようになるとか、そういう意味なのだと思います。

また囲碁、チェス、将棋のような完全情報のゲームは人工知能が得意としていますが、マージャンのような不完全情報のゲームはまだまだ研究が進んでいないようです。完全情報というのは、相手の持ち駒、盤面など、形勢を判断するための全ての情報が見えているゲームということです。マージャンは、プレーヤーには、他のプレーヤーの牌や、山に積まれているまだ取られていない牌についての情報はありません。

人工知能が得意ではないもう 1 つの問題としてフレーム問題というのがあるそうです。例えば、人間は、初めて訪問して勝手があまり良くわかっていないお宅であったとしても、「お茶を淹れて」 と頼まれれば、適当にやかん、湯のみ、お茶の葉などを探してお茶を淹れることができます。人工知能にはこういうことができません。知らないことはできないのです。

また人間は、漫画に 「うなぎいぬ」 が出てくると、即座にそれを 「うなぎいぬ」 というキャラクターとして認識し、次に出てきた時には既に、「これは、うなぎいぬだ」 と理解できますが、人工知能に 「うなぎいぬ」 をディープラーニング的手法で理解させるには、かなり大量の 「うなぎいぬ」 を見せてやる必要があります。これも人工知能の苦手な部分です。

他に人工知能が得意ではない点として、学習と推論を平行してできず、学習の段階では学習だけを行うようにしか今はできていないそうです。

また、現時点では物理的なアクションが必要になるような分野は、まだまだ不得意であるとのことでした。

面白い研究としては、北陸先端科学技術大学では、「接待将棋」 の研究をしているそうです。つまり、プレーをしている相手よりは確実に棋力のある人工知能プレーヤーが、将棋をしている相手に 「手を抜いている」 と気づかれない程度に手を抜いて、相手を気持ちよく勝たせることができるか、という研究です。実際に棋力を調整すると、明らかに負けるための 1 手とかを指してしまい、うまく行かないらしいのです。ゴルフプレーヤーロボットが登場した時にも、接待ゴルフができるようにするのは難しそうだと言っていました。

最後の方で話をされていたのは、このように人工知能の将棋が、プロの最強棋士とあまり変わらない状況となった時に、棋士とはどうあるべきものなのか、というような話を少しだけされていました。フロールゲートというコンピューター同士が対戦した将棋の棋譜を公開しているサイトがあるのですが、羽生さんは、このフロールゲートでのコンピューター同士の対戦を見ていても、面白いと思うのだそうです。プロ棋士の仕事というのは、将棋の対戦を見せて、それを楽しんでもらうことでお金をもらっているとも言えるわけで、コンピューターとどちらが強いか、ということとは関係なく、将棋の対戦を見せる、という行為自体を完全にコンピューターに置き換えられてしまうと、仕事はなくなってしまうわけです。それにどうやって対応していくかは考えなければならない課題だということでした。

講演の内容はこんな感じです。こうやって書いていても、話があっちこっちと飛んでいてわかりにくいのですが、実際に講演を聞いていて思ったのは 「羽生さんって、将棋は強いけど、話をするのは下手なのかも…」 ということでした。おそらくあまりに頭が良くて色々な事を知っているため、「聞き手がこんなことを知らないはずはない」 と思って話を省略されてしまうという点が 1 つと、羽生さん自身の記憶力がものすごく良いため 1 時間ぐらいある講演の最初の 5 分ぐらいで話した内容を、最後の 5 分のところで 「さっきのあの話」 とつなげても、みんな覚えているものと思っているようなのですが、実際には聞き手は 1 時間近い前のことなんて既に忘れていて話がつながらないというようなことがあって、話がわかりにくいのかな、と思いました。

講演が終わって羽生さんへの質問コーナーがありました。先ほどの説明にあった 3 駒問題への質問への回答で、おそらくコンピューターの能力が上がってくると、5 駒問題、とか、駒数が増えた状態での解析が行われるようになって、それにより将棋ソフトの強さも向上するのではないかというお話しがあったのが少し印象に残りました。

質問コーナーも終わり、司会の方が 「それでは羽生善治さんに拍手を」 と言ったので、そのまま退席されるのかと思ったら、演台のすぐ目の前にある関係者席のテーブルにあった空席に座られました。今回のイベントは、羽生さんの講演会に、昼食がついているのですが、なんと、昼食の時間も羽生さんが同席なのです。その瞬間まで知らなかったので、なにかすごく得した気分になりました。

昼食に参加するため関係者席に座られた羽生善治三冠
昼食に参加するため関係者席に座られた羽生善治三冠

食事はまずスープです。

スープ
スープ

続いて、パンが 2 つ (温めて出してくれると良いのにと思いましたが、冷たいまま出てきました)、メインディッシュの、豚肉のソテー・ジャガイモ・ニンジン・ブロッコリー添え、あとはサラダが出てきました。

パン、豚肉のソテー・ジャガイモ・ニンジン・ブロッコリー添え、サラダ
パン、豚肉のソテー・ジャガイモ・ニンジン・ブロッコリー添え、サラダ

最後にデザートとしてプチケーキが出てきて、あと、コーヒーも付きます。

デザートのプチケーキ
デザートのプチケーキ

コーヒー
コーヒー

事前に説明されていたイベントの案内で、講演会の後に食事が付きます、と書いてあったのですが、立食形式のビュッフェで、出遅れるとほとんど食べるものも残っていないような状況になるのかな、と勝手に想像していたのですが、予想よりずっとよい感じの食事を、着席でいただくことができて、とても良かったです。

食事の始まる時に、司会の方から 「食事中、羽生善治三冠には、サインを求めないようにお願いします」 という注意のアナウンスがありました。そのためか、羽生さんに話しかけに行く人はほとんどいませんでした。私はツーショットを撮ってもらいたいと思っていたので、食事が終わったぐらいのタイミングで、先陣を切って行ってみました。すると、快く応じてくださり、無事ツーショットを撮ることができました。

羽生善治三冠とツーショット
羽生善治三冠とツーショット

羽生さんとツーショットを撮れるようなチャンスはなかなかないと思うので、とてもうれしかったです。

先ほど質問タイムで手を上げていたのに指名されなかったので出来なかった質問もしてみました。電王戦に出て、最強といわれる将棋ソフトと戦ってみたいと思われているのか、という点です。それについては、もちろんあるし、研究もされているということでした。人間相手とは手の特徴がまったく違うため、人間相手の時とは全く異なる準備をしていかなければならないだろうということでした。また、コンピューターとの対戦は、練習や研究としてはされているのか、と聞いてみたところ、しているし、既に公開している棋譜もあるとのことでした。公開している棋譜ってどこで見れるのでしょう…?

私がツーショットを撮ってしまったがために、羽生さんと上記のお話しをし終えて、自席に帰ろうと後ろを振り向くと、大勢の人が行列を作っていました。ちょっと羽生さんに申し訳ないことをしたな、と思いましたが、羽生さんはそれら大勢の人に、とても丁寧に、笑顔で対応されていて、さすがだなぁ、と思いました。

今回のイベントは、色々な意味で期待を上回り、参加できてとてもよかったです。毎日メトロポリタンアカデミーは、過去の開催記録を見ると、政治家や、財界関係者などを招いた講演会が主なようで、羽生さんはちょっと異例な感じです。おかげでコアな将棋ファンに埋め尽くされる前にチケットを取れたということがあるように思いますが、逆に毎日メトロポリタンアカデミーに再び羽生さんが登場することはなさそうだなぁ、という感じでもあるので、残念ながら、この素晴らしいイベントは今回限りとなりそうです。

また羽生さんの登場するイベントを見つけられれば、行って見ようと思いました。

2016/12/18(日) オーバル・スーパー・バトル 2016 (OSB) at 川口オート

川口オートレース場で 2014 年から年に 1 回、オーバル・スーパー・バトルという、オートレース以外のオートバイ、具体的には、JSB1000 や J-GP3 などの、全日本ロードレースのカテゴリーの車両や、それらのカテゴリーのライダーが、オートレース車両やオートレースの選手と一緒に走ってレースをするというイベントをやっています。

1 回目の開催をインターネットで見て 「これは見てみたい」 と思っていたのですが、2 回目の 2015 年は、イベントが終わった直後に開催日を知って見に行けませんでした。今年は少し早めに開催日を知ったのですが、甲子園ボウルと同じ日でした。我が母校、立命館大学のアメリカンフットボールチーム、パンサーズが甲子園に出た場合は応援に行くことにしていたので、その状況次第で見に行けることになりました。結果としては、立命館大学パンサーズは、西日本代表決定戦で、関西学院大学ファイターズに敗れて甲子園ボウル出場はできなかったため、私は、このオーバル・スーパー・バトルというイベントに行けることになり、見に行ってきました。

西川口駅から無料のシャトルバスに乗って、会場の川口オートに向かいます。以前、小田原競輪場で自転車のイベントに行った時は、小田原競輪場で競輪の開催がなかったのは当然ですが、場外発売もしていなかったので、来ていた人は、普通の自転車ファンだけでした。しかし、この日の川口オートは、場外発売を行っていました。来るまで知らなかったのですが、シャトルバスに乗った瞬間に 「あ、今日は場外発売があるんや…」 と分かってしまいました。競輪でも競艇でもオートレースでもそうなのですが、こういったギャンブルをする人の、白目の部分が黄色くなったような印象を受ける独特の表情は何なんでしょうね。とにかく重い雰囲気でバスは出発します。

西川口駅からのシャトルバスは、川口オートの正門ではなく、北口にあるシャトルバス乗降場に到着します。川口オートに入って行くとすぐにスタンドの裏面が見えました。オートバイの音がしていたので早速スタンドに上ります。

オートレースのオーバルに、普通のロードレーサーが走っていました。

川口オートのオーバルを走る、普通のロードレーサー
川口オートのオーバルを走る、普通のロードレーサー

この時間は練習走行だったようで、3 台ぐらいのオートバイが時にそれなりに真剣にコーナーを攻め、時に外周をゆっくりと走っていました。周辺を見渡すと、新聞とペンを持って、場外の車券を買いにきたと思われる人が 3/4 ぐらいで、オーバル・スーパー・バトルを見に来ているっぽい人が 1/4 ぐらいという感じで、圧倒的に少ないです。しばらく見ているとレースが開始になりましたが、レースの進行についてはまったくアナウンスがありません。大型ディスプレイがオーバルのすぐ外にありスタンドからもよく見えますが、そこに表示されているのは、目の前のオーバル・スーパー・バトルのレースではなく、場外販売している山陽オートのレース中継や、オッズの表示、払い戻しの表示などです。

スタート位置に着く J-GP3 の岡崎静夏選手
スタート位置に着く J-GP3 の岡崎静夏選手

オートレースのオーバルでロードレーサーがレース中
オートレースのオーバルでロードレーサーがレース中

場内放送は、次の山陽オートのレースの車券の締切時刻の案内だとか、山陽オートでの練習走行の各選手のタイムだとかを放送しているので、なんだか別世界の出来事のように、目の前で行われているレースは淡々と進み、そして、このスタンドにいる我々には何も状況がわからないまま終わってしまいました。

で、状況がわからなさすぎるので、メインゲート側に行って見ることにしました。

ここまで書いたところで寝ることにしたので、残りはまた追記していきます。

が、写真を 2 枚についてだけ先に書きます。

1 枚目。

オートバイというか、モーターレースのイベントにはレースクイーンが付き物ですが、この日のイベントにはレースクイーンは 1 人だけしかいませんでした。それがこの写真の人です。現地では誰か知らなかったのですが、後で 「青木 ひなた」 さんだと知りました。

青木 ひなたさん
青木 ひなたさん

なかなかかわいいレースクイーンだなぁと思っていたのですが、なんとこの人、青木宣篤選手の娘さんなのだそうです。まだ高校 3 年生だとか。そうか、青木宣篤選手の娘さんだから SUZUKI なのか… とか、後になって思いました。

2 枚目。

この日一番うれしかったのは、実はカメラマンの遠藤智さんにお会いできたことでした。イベントの最後に、観客を背景にして選手の集合写真を撮る時間があったのですが、その時我々観客の向かい側にたくさんの取材カメラマンが並んで写真を撮っていました。その中に、遠藤智さんがいました。

遠藤 智カメラマン
遠藤 智カメラマン

モータレースの取材暦が長く、MotoGP の生き字引とも呼ばれる人です。オートバイのレーサーなどは、ピットウォークなど観客と触れ合うイベントなどもあり、けっこう間近で見る機会があるのですが、こういった本職のカメラマンの方は、本来は裏方の仕事をされているということもありますし、また、レースのイベントではほとんどの場合は本職のカメラマンしか入れないような場所におられるので、このように間近で実際に見かけることはあまりありません。なので、なかなかうれしい出来事でした。

ということで、イベント内容の残りについては後日更新します。

2016/12/03(土) 箱根登山ケーブルカーふれあいフェスティバル IN 早雲山

箱根登山ケーブルカーふれあいフェスティバル IN 早雲山というイベントで、ケーブルカーの駅裏見学ツアーというのがあるということで行ってきました。

参加したいと思っていたイベントの受付です。

早雲山駅裏側見学ツアー受付
早雲山駅裏側見学ツアー受付

が、なんとこのイベントに参加できるのは小学生の子供と、その子供の保護者のみということがその場で判明、一番参加したかったイベントに参加できませんでした。

この箱根登山ケーブルカーふれあいフェスティバル IN 早雲山の、これ以外のイベントは、明らかに子供向けのイベントです。

1 つは、ミニ登山電車です。自分で運転できるのではなく、係りの人がラジコンで運転する電車で、線路を 2 周します。こちらは無料です。

ミニ登山電車に乗車
ミニ登山電車に乗車

さかな釣りゲームは有料で 1 回 100 円ですが、必ず何かが当たります。当たりの景品は、どれも 100 円より高いものなので、お得ではあります。

さかな釣りゲーム
さかな釣りゲーム

イベントには物販もあるのですが、あまり売れてない感じでした。他の鉄道会社の出店も出てましたが、集客が悪いのに驚いていたのではないでしょうか…?

イベントの物販
イベントの物販

鉄道系イベントには、いかにも「鉄」という人がワサワサいるのが普通なのですが、このイベントでは自分以外には 1 人しか見かけませんでした。(その人もミニ登山電車に大人 1 人で乗ってました)

他にイベントに参加しているのは、ごく普通に箱根観光に来た家族連れとかアベックとかが、「何かやってる」という感じでついでに参加しているという感じでした。なので 1 時間に 3 本ほど運行されているケーブルカーが到着すると、ロープウェイへの乗継待ちをする人のうち、イベントに少し人が流れてくるけど、その人たちが参加し終えると、次のケーブルカーが到着するまでガラ~ンとしているという繰り返しです。

もう少しおっさん向けのイベントをやれば集客できるのになぁと思いますが、ケーブルカーは一般の鉄道と違って「つるべ」にぶら下がって運転している 2 編成の車両以外には車両がなく、車庫に置いてある車両で何かする、というような事ができないので、なかなか難しいのかも知れません。

やっぱり駅裏ツアーに大人だけでも参加できるようにしてくれるのが一番だと思うのですが、何か難しい点があるのでしょうか…?

2016/11/23(水・祝) 新宿駅立体模型見学

新宿駅西口広場イベントコーナーという、地方の物産展などを時々やっている、都心にあってとても田舎っぽいスペースがあります。そこで 2016/11/21(月) ~ 11/24(木) に 「土木コレクション 2016」 というイベントが行われていました。

このイベントで 「新宿駅立体模型 (2016)」 という作品が展示されているということを知り、見に行ってきました。

模型は昭和女子大学環境デザイン学科田村研究室が中心となって製作されたものです。

新宿駅立体模型 (2016) 説明プレート
新宿駅立体模型 (2016) 説明プレート

で、立体模型がどんなものかというと、こんなものです。

新宿駅立体模型
新宿駅立体模型

模型の周辺には昭和女子大学の学生さんが立っていて、質問があると答えてくれます。

質問に答えてくれた昭和女子大学の学生さんたち
質問に答えてくれた昭和女子大学の学生さんたち

環境デザイン学科って何なんだろう? と思いますが、彼女たちはその中でも建築に関する勉強をしている学生さんたちで、建築士の資格を取ったりしているそうです。向かって右の方は大学院生で、左の方は学部生ということでした。

模型は 1/100 の縮尺ですが、高低差がわかりやすくなるように、縦方向は 2 倍にしてある (つまり縦方向の縮尺は 1/50 である) そうです。

模型の設計は、建物などの設計図を元にしたのではなく、学生が実際に地下街などを歩いて調査した結果を元に設計したそうです。

材質は木ですが、このような綺麗な形に切り出すのは CAD などのデータを出すと、その形に切ってくれる業者があるそうで、そちらに依頼したとのことでした。

階段部分は、大学にある機械を使って学生が作ったそうです。その機械の特質上、加工面の一部が焼けてしまって黒くなるそうです。階段が黒くなっているのはそのためで、黒くしようと思ってやったわけではないのだそうですが、組み立ててみると、階段部分が黒くなっているのがいい感じだったので、これでよかったと思ったそうです。

模型を支えている多くの柱ですが、これはなんと全て高さを計算して発注した、この模型を支えるための専用の柱金具です。金具の最上部には高さを微調整するためのボルトとナットがついていますが、基本的には柱の長さ自体を最初から設計した通りの高さで発注して作ったものらしいです。組み立てた状態での耐震計算は一応したらしいですが、結果は教えてくれませんでした。(まぁ、全然だめな数字が出たということなのだと思います)

面白いのは、この模型がこのイベントで置かれている新宿駅西口広場イベントコーナーが、この模型の範囲に含まれているのですが、そこに、ちゃんとこの模型の模型が置いてあったことです。

この新宿駅立体模型の中の、新宿駅立体模型が置かれている西口広場イベントコーナーの部分には、新宿駅立体模型の 1/100 模型が置かれていました
この新宿駅立体模型の中の、新宿駅立体模型が置かれている西口広場イベントコーナーの部分には、新宿駅立体模型の 1/100 模型が置かれていました

この 1/100 模型の 1/100 模型を見ると、西口からさらに新宿西口高層ビル群や都庁前駅などがある部分へ続く地下道なども作られています。実は模型としては設計していたのだそうですが、この模型を最初に展示した学校でのイベント (学園祭?) で展示に使う教室に入りきらないことがわかり、その部分は実際には製作しなかったそうです。(話を正確に覚えていないのですが、部品は作ったけど組み立てなかった、というような話だったかも知れません…)

ちなみに見た感じからしてそうだと思いましたが、この 1/100 模型の 1/100 模型は、3D プリンタで作ったものだそうです。

全体像を撮影するのは無理だったのですが、パノラマ写真を作ってみました。

新宿駅立体模型パノラマ写真
新宿駅立体模型パノラマ写真

こちらは、副都心線の新宿 3 丁目駅あたりの方向から撮った写真で作ったパノラマ写真です。

新宿駅立体模型パノラマ写真 (3 丁目方向から)
新宿駅立体模型パノラマ写真 (3 丁目方向から)

この写真を見ればわかるように 「新宿駅立体模型」 という名前ですが、丸の内線・副都心線・都営新宿線の新宿 3 丁目駅、大江戸線の新宿西口駅も模型の範囲に含まれています。

学園祭での展示では、模型自体を机の上高い位置に設置して展示したので、JR のホームの下のあたりなどに人が通れる場所があり、模型の複雑な構造を下から覗き込むこともできる形での展示だったそうです。それも面白そうだと思いました。また、個人的には、上から俯瞰で見下ろせるような場所で展示されていると、また違った面白さがあるだろうなと思いました。

知らなかったのですが、この研究室ではこの新宿駅の 1/100 模型の前に、東京駅の 1/200 模型、渋谷駅の 1/100 模型も作っているそうです。渋谷駅の 1/100 模型と、新宿駅の 1/100 模型を並べて展示すると、比較できてそれも面白そうだと思いました。展示できるスペースがある場所は限られてしまいそうですが…

来年以降の予定はまだ決まっていないそうですが、他の駅の模型をさらに作ったりとかいった展開があるようです。他にそこそこ複雑な駅としては、池袋駅とか 1/200 模型しか作っていない東京駅も 1/100 模型も作ったりとか、今回の新宿駅の西口側で切れたままになっている高層ビル群の地下、都庁前駅付近などの構造まで延長して作ったり、色々アイデアはあるようです。個人的には北千住駅の立体構造が面白いと思っているので、北千住も作ってくださいとお願いしておきました。

次にどのような作品が出てくるかわかりませんがとても楽しみです。

2016/11/20(日) SHARP 洗濯機修理

うちで使っている SHARP の洗濯乾燥機は、現在の家に引っ越してきた 2012/01/27(金) から使い始めているのですが、1 年ほど前から、乾燥機能を使うと、”U04″ というエラーがすぐに表示されてしまうようになっていました。”U04″ は 「フィルターを掃除してください」 というエラーですが、フィルターは使うたびに掃除していて、ほこりは詰まっていません。それでもエラーが出るので、SHARP に連絡して点検・修理に来てもらいました。

点検においでになった方はシャープエンジニアリングの方でした。その方によると、乾燥装置の奥の方にほこりが溜まってしまっているので、分解して掃除しなければならないとのことです。2 時間ほどの作業になるとのことでした。1 時間ほどしたところで見に行ってみると、洗濯機はかなり分解された状態になっていました。

分解して色々取り外された状態の SHARP の選択乾燥機
分解して色々取り外された状態の SHARP の選択乾燥機

ほこりは確かに詰まってます。

ほこりが詰まっている
ほこりが詰まっている

この洗濯機には 「槽洗浄」 という、洗濯機自体を洗うコースがついています。これを時々実行してやる必要があるらしいのですが、それをおこたっていると、このような状態になりやすいのだそうです。

予定より 30 分ほど遅れ、2 時間 30 分ほどかかって修理が完了し、シャープエンジニアリングの方は帰っていきました。客先の環境はそれぞれに違うのに、そこで修理の仕事をこなしていかなければならないなんて、大変なお仕事ですね…

修理完了した SHARP の洗濯乾燥機
修理完了した SHARP の洗濯乾燥機

“U04” の表示が消え、いい感じに乾燥機が動くように復活してくれているといいなぁ。

2016/11/08(火) 転んで痛かったので整形外科行ったら骨にヒビが入ってた…

2016/11/07(月) に、銀行に行くために赤坂の街をチンタラと歩いていた時、歩道にあった 2~3cm  ぐらいしかない小さな段差を踏み外し、その瞬間に右足がくるっとまわったようになってしまって転んでしまいました。

転んだ時にはちょっと足首あたりが痛いなと思っただけだったのですが、翌日 2016/11/08(火) になっても痛みが引かず、整形外科へ行って診てもらいました。レントゲンを撮った結果、お医者様の診断は「骨にヒビが入ってますね。軽く固定しましょう」ということになりました。

ヒビが入った右足のレントゲン写真
ヒビが入った右足のレントゲン写真

固定してから、レーザー治療という、効果があるのかどうかよくわからない治療を受けました。

レーザー治療中
レーザー治療中

以前腰痛でこの整形外科に来た時も、このレーザー治療を受けました。痛みと炎症を抑える効果があるという説明です。腰痛の時は、確かにレーザー照射を受けた後は若干痛みが和らぎましたが、根本治療というよりは、痛みに対する対処療法にすぎないように思います。今回は、腰痛の時とは違って、痛みが和らぐ感じもなかったので、継続してこの治療を受けるのはやめることにしました。「なるべく歩かないでください」 というのに、「このレーザー治療を受けるために、毎日この病院へ通ってください」 と言われるのは矛盾しているような気もしました。歩かずにタクシーで来いってことなのかな…

小さな段差で転んでしまった、という事も、ちょっと転んだだけで骨にヒビが入ってしまった、という事も、どちらも、自分の年齢をあらためて感じてしまう出来事でした。

2016/11/05(土) ヤマハ歴史車両デモ走行見学会 at ヤマハ袋井テストコース

2016/11/05(土) に、ヤマハ袋井テストコースで行われた、ヤマハ歴史車両デモ走行会見学会というイベントに行ってきました。

事前にインターネットで公開されていた案内で、二輪車は袋井テストコース内に駐車できるが、四輪車は別の場所に駐車して、そこからシャトルバスになると説明があったので、二輪車 (RG-200Γ) で行くことにしました。

自宅を出てそれほど遠くない東名高速の鮎沢 P.A. で最初の休憩です。鮎沢 P.A. からこんなに綺麗に富士山が見えるとは知りませんでした。

富士山と RG-200Γ at 東名高速・鮎沢 P.A.
富士山と RG-200Γ at 東名高速・鮎沢 P.A.

現地に到着して、二輪車はこちら、という看板に従って袋井テストコースへ到着すると、正門前で係りの人が「二輪車駐輪場は満車です。もう入れないので、四輪車と同じ駐車場へ行ってください。」と (それほど大きくない声で…) 言っていました。オートバイに乗っているとエンジン音にかき消されてしまうので、その人の目の前まで行って初めて聞き取れるので、道の反対側で渋滞待ちのようになっていたオートバイのライダー達も、そこから直接折り返さずに、1 人 1 人、係りの人のところに寄ってきては、ようやく説明が聞き取れて去っていくというカオスな状態が続いていました。拡声器を使ってオートバイのライダーに聞き取れるようにするか、大きなボードに説明を書いて、読めばわかるようにするかしなければならないと思いました。

看板通りに駐車場所を目指して走っていったのに追い返され、どうしてよいかわからず右往左往するオートバイの群れ
看板通りに駐車場所を目指して走っていったのに追い返され、どうしてよいかわからず右往左往するオートバイの群れ

私は四輪車の駐車場まで行ってシャトルバスに乗るのは嫌だったので、袋井テストコースから少し離れたところで路上駐輪することに決め、そこから歩いて会場に向かいました。

ヤマハコミュニケーションプラザ歴史車両デモ走行会見学会 2016 会場となった袋井テストコースの入口
ヤマハコミュニケーションプラザ歴史車両デモ走行会見学会 2016 会場となった袋井テストコースの入口

ちなみに、会場にはオートバイ用以外に、自転車用の駐輪場も用意されていて、そちらはまだかなり台数に余裕がありました。自転車で来ている人もそれなりにいて、私が着いた時間帯でも、正門の係りの人は、自転車は通していました。

敷地を進んでいくと、「これより先 外来者進入禁止」 の看板が登場します。この日ぐらいは 「今日は入れます」 というような貼り紙をしてあってもよいように思いました。

袋井テストコースは、普段は一般の人は立入り禁止で、このような看板もあります
袋井テストコースは、普段は一般の人は立入り禁止で、このような看板もあります

会場に到着すると、レイアウト図と、タイムスケジュールがありました。走行見学エリアの位置が、この図だとわかりにくいですね…

会場内レイアウト
会場内レイアウト

イベント・タイムスケジュール
イベント・タイムスケジュール

デモ走行が始まる時間まで、デモ走行車両や、その他の展示車両を自由に見学できます。特に車両のまわりにロープなどが張られているわけでもなく、本当に自由に見学できる状態でした。

なんとなくアメリカンっぽい雰囲気の Popgal という原付。かわいいスタイルです。

Popgal
Popgal

こちらはステップスルー型スクーター原付の元祖、パッソルです。私が中学生から高校生ぐらいの頃にものすごく売れたオートバイで、本当にそこら中を走っていました。

Passol パッソル
Passol パッソル

リアタイアのサスペンションは、タイヤを片持ちでエンジンユニットそのものがバネ下に入ってタイヤと一緒に揺れる、ユニットスイングです。今のスクーターもほとんどがこの形式ですが、既にそのスタイルが完成しています。

片持ちでエンジン一体のユニットスイングという形式がすでに完成している
片持ちでエンジン一体のユニットスイングという形式がすでに完成している

こちらは Zippy という原付です。独特のスタイルがかわいいです。こういう個性的なスタイルの原付は現在は絶滅しましたね。

Zippy
Zippy

こちらは GP50 マシン RF302 です。上から見ると、細い! 17 馬力、最高速度は時速 170km 出たそうですが、こんな細くて華奢な車両で時速 170km 出たら、ライダーはすごく怖かったのではないでしょうか?

GP50 レーサー RF302 の車体を上から。細い…
GP50 レーサー RF302 の車体を上から。細い…

続いて Tech21 カラーの FZR750 です。私が高校生の頃、当時はレースとしてとても人気があった 8 耐に平選手が出場した車両です。当時はカッコいいと思ったものですが、今見ると、特にフロントカウルの形状に時代を感じて、古臭い感じです。でも、このカラーリングは今見てもカッコいいですね。

FZR750 TECH21 カラー
FZR750 TECH21 カラー

四輪車は、まず トヨタ 2000GT です。トヨタ博物館などでも何度か見たことがありますが、この色のトヨタ 2000GT は初めて見ました。世間的には評価の高いデザインですが、私は小学生の時に名古屋への遠足に先立っての説明会で初めてこの車の説明を聞き写真を見た時に 「カッコ悪」 と思ってしまって以来、どうも素直にカッコよく思えないところがあり、見るたびに微妙な思いをいだいてしまいます。まぁ、大人になってから初めて見たトヨタスポーツ 800 なんかは、スタイルのテイストは似ているのに、素直にカッコいいと思えるのが不思議なところです。トヨタ 2000GT も、もう少し大人になってから初めて見ていれば、素直にカッコいいと思っていたのかも知れません。

TOYOTA 2000GT
TOYOTA 2000GT

そして、おそらく今回のイベントの目玉である OX99-11 です。これは黒の車体です。

OX99-11
OX99-11

こちらも OX99-11 です。赤色の車体です。

OX99-11
OX99-11

OX99-11 最後の 1 台は緑色です。

OX99-11
OX99-11

今回 3 台が展示されていた OX99-11 ですが、ヤマハの方によると 5 台製造されたらしいです。残りの 2 台は、なんと行方不明なのだとか… 製造した後市販しないことが決定すると、倉庫などにしまいこまれて、忘れられた存在となっていたものを、数年前に復活させたのですが、その時出てきたのがこの 3 台だけだったのだそうです。FRP のボディーなどは数年しまっておいたぐらいでは痛まないと思いますが、ECU なんてソリッドステートの電子回路のはずなのに市販車の ECU は何故か放置していただけで壊れてしまうので、どうしたのか聞いてみましたが、保管状態が良かったのか、ECU については特に何もしなくてもそのまま使えているのだそうです。樹脂系の部品とかをどうしたのか聞きそびれましたが、おそらく再作成したものとかもあるのでしょうね。そして、残りの 2 台は一体どこにあるのか、興味のあるところです。

OX99-11 は、ドアやフードを開けて内部が見える状態でも展示されていたので、内部の写真も自由に撮れました。まずは運転席です。

OX99-11 運転席
OX99-11 運転席

エンジンは当時の F1 そのものらしいです。ステアリングホイールはおそらく当時でももっとボタンとか一杯ついてたと思ったのですが、同時代の MP4/6 のステアリングをインターネットで画像検索して見ると、ラジオの操作ボタンぐらしかついてないシンプルなものだったので、当然無線などが付いてない OX99-11 は、ステアリングにボタンがなくても時代的にそういうものだったということのようです。運転席は右でも左でもなく中央にあるのですが、ミッションは右手で操作する位置にあるので、操作体系としては左ハンドル車です。

続いてエンジンです。

OX99-11 のエンジン
OX99-11 のエンジン

V 型 12 気筒エンジンなので、片側から見ると 6 つのシリンダーヘッドが並んでいます。インジェクション車でシリンダーの上の方に見える機器がインジェクション系のものらしいです。エンジンの上に付く吸気用のダクトが、まさに F1 という形状をしているのが良いですね。

そしてリア・サスペンション。F1 ではおなじみのダブル・ウイッシュボーン・サスペンションです。車体カウルがある OX99-11 ではあまり意味がないのですが、ダンパーとスプリングは、ミッションの上部にインボード・マウントされているのも F1 と同じです。サスペンション用のフレームがあるわけではなく、ミッションのモノコックに直接サスペンションが付いているように見えるのも、F1 と同じなのだと思います。

OX99-11 のリアサスペンション
OX99-11 のリアサスペンション

デモ走行の時間が来ると、展示エリアから出て行くようにアナウンスがありました。アナウンスがあっても、なかなか人が柵の外へ出て行かず、いきなりスケジュールから大幅遅れでデモ走行がスタートしました。

展示エリアからの観客の追い出しがようやく終わると、走行予定車両のエンジンが順次スタートされていきます。エンジンをかけ始めた頃には、すでに走行コース横のエリアに移動していたので直接は見れませんでしたが、古い車両であることもあるのだと思いますが、アクセルを空ぶかしして調子を整えているらしき様子が、音で伝わってきました。しかし、そればかりずいぶん時間をかけてやっていて、なかなか走り出しません。と思っていたら、いきなり目の前のコースを、ちょろちょろっという感じでオートバイが駆け抜けて行きました。

1 台目のデモ走行車両
1 台目のデモ走行車両

コース脇にいるとほとんど聞こえないため気づいていなかったのですが、よく耳を澄ますと、中央のコントロールタワーの建物付近でなにやらアナウンスをしているらしく、次に走行する車両の紹介をしているようです。しかしコース脇の走行が見えるエリアにいると、「あ~、何かマイクでしゃべってるな」ということはわかりますが、何を言っているのかは全く不明です。また、1 台、1 台の走行の時間間隔がバラバラで、1 台目と 2 台目の間はものすごく空いてましたが、途中は順調に次々と走ってくる時間もあり、そう思っていたら、また間が空いて、と、何が起きているのか全然わからず、ただただ目の前に時々走りに来るオートバイを、説明も聞き取れないまま呆然と見ているだけ、という謎イベント状態になっていました。

2 台目のデモ走行車両
2 台目のデモ走行車両

3 台目のデモ走行車両
3 台目のデモ走行車両

4 台目のデモ走行車両
4 台目のデモ走行車両

5 台目のデモ走行車両
5 台目のデモ走行車両

6 台目のデモ走行車両
6 台目のデモ走行車両

デモ走行が 3、4 台行われたあたりで、驚くべきことに既に帰る人が出始めました。こんな走行を見てても面白くないと思ったのかも知れませんが、決断が早すぎます…
私が結局入れなかった会場の二輪駐車場は、けっこう奥の方まで駐車車両を入れていました。駐車場に入る時は走行して入ったらしいのですが、出て行く時は、観客のいるエリアを通るため、押して出て行くように指示されたらしいです。大型二輪で来ている人も多かったのですが、重そうな車両を、ここからはエンジンかけて自走してよいです、と言われるエリアまで押しているのは、見ていてとても大変そうでした。

7 台目のデモ走行車両
7 台目のデモ走行車両

8 台目のデモ走行車両
8 台目のデモ走行車両

9 台目のデモ走行車両
9 台目のデモ走行車両

10 台目のデモ走行車両 - ライダーさんの頭が画面の枠外になってしまいました
10 台目のデモ走行車両 – ライダーさんの頭が画面の枠外になってしまいました

11 台目のデモ走行車両
11 台目のデモ走行車両

12 台目のデモ走行車両
12 台目のデモ走行車両

13 台目のデモ走行車両
13 台目のデモ走行車両

14 台目のデモ走行車両
14 台目のデモ走行車両

15 台目のデモ走行車両
15 台目のデモ走行車両

16 台目のデモ走行車両
16 台目のデモ走行車両

17 台目のデモ走行車両
17 台目のデモ走行車両

18 台目のデモ走行車両
18 台目のデモ走行車両

19 台目のデモ走行車両
19 台目のデモ走行車両

20 台目のデモ走行車両
20 台目のデモ走行車両

21 台目のデモ走行車両
21 台目のデモ走行車両

22 台目のデモ走行車両
22 台目のデモ走行車両

23 台目のデモ走行車両
23 台目のデモ走行車両

次に走った RZ250 は、何故か他の車両よりずっと遠くまで行って戻ってきて、さらに 2 往復していました。どうやらライダーさんが走行手順を勘違いしていたようです。他の車両より速い速度で走っていたので、1 回目ではブレブレな写真しか撮れなかったので、2 往復してくれて助かりました。

24 台目のデモ走行車両
24 台目のデモ走行車両

25 台目のデモ走行車両
25 台目のデモ走行車両

26 台目のデモ走行車両
26 台目のデモ走行車両

27 台目のデモ走行車両
27 台目のデモ走行車両

28 台目のデモ走行車両
28 台目のデモ走行車両

29 台目のデモ走行車両
29 台目のデモ走行車両

30 台目のデモ走行車両
30 台目のデモ走行車両

31 台目のデモ走行車両
31 台目のデモ走行車両

ここで二輪車・市販車のデモ走行は終了です。あれ? 二輪車・市販者のデモ走行は 30 台だったはずなのに、写真でこうやって見返してみると 31 台が走行しています。で、私の撮った写真で見ると、1 台目と 3 台目はどうやら同じオートバイのよう。他の方の twitter や blog 記事なども参考にすると、どうもデモ走行というのは YA-1 (上記で 2 台目となっているオートバイ) からスタートで、その前に YD-1 がなぜか 1 回走ったようです。

続いて四輪車のデモ走行です。まずはトヨタ 2000GT と、LEXUS LFA です。スケジュールが遅れていたためなのか、元からの予定なのか、この 2 台は同時にコースインして走行しました。

走行するトヨタ 2000GT
走行するトヨタ 2000GT

走行するトヨタ 2000GT
走行するトヨタ 2000GT

同時に走行するトヨタ 2000GT と LEXUS LFA
同時に走行するトヨタ 2000GT と LEXUS LFA

同時に走行するトヨタ 2000GT と LEXUS LFA。2 周目は位置が逆になってました
同時に走行するトヨタ 2000GT と LEXUS LFA。2 周目は位置が逆になってました

二輪車市販車は、コントロールタワーの前の、500m ぐらいの区間を往復しただけでしたが、トヨタ 2000GT と LEXUS LFA は、コースを周回走行しました。さきほどまでの二輪車と同じようにチンタラした走りしか見れないのかと思っていたら、あっと言う間に、見えないところまで走って行ってしまいました

コースを周回するべく、見えないところまで走って行ってしまいました
コースを周回するべく、見えないところまで走って行ってしまいました

続いて OX99-11 のデモ走行です。まずは、赤い車両、黒い車両、緑の車両の順にコースに入ってきて、整列しました。

赤の OX99-11 のコースイン
赤の OX99-11 のコースイン

黒の OX99-11 のコースイン
黒の OX99-11 のコースイン

緑の OX99-11 のコースイン
緑の OX99-11 のコースイン

コントロールタワー前に整列した赤、黒、緑の OX99-11
コントロールタワー前に整列した赤、黒、緑の OX99-11

そして走行開始です。

走行する赤の OX99-11
走行する赤の OX99-11

走行する赤の OX99-11
走行する赤の OX99-11

走行する黒の OX99-11
走行する黒の OX99-11

走行する黒の OX99-11
走行する黒の OX99-11

走行する緑の OX99-11
走行する緑の OX99-11

走行する緑の OX99-11
走行する緑の OX99-11

エンジンは 3 台とも同じものですが、黒の OX99-11 だけマフラーが異なり、音が大きいです。その点を考慮しているのか、黒の OX99-11 のドライバーはアクセルを控えめにしていたように思えました。

また、緑の OX99-11 だけ、ライセンスプレート (ナンバープレート) がついています。この KI OXY というライセンスプレートは、OX99-11 がイギリスで登録して走行していた時の、本物のライセンスプレートです。

続いて、二輪車レース車両のデモ走行です。

走行する RD56 (GP250 マシン)
走行する RD56 (GP250 マシン)

二輪車でも、レース車両はコースを周回します。出だしは様子見なのかそれほど速くない速度で立ち上がっていきましたが、2 周目は、予想以上に本気の走りでカッ飛んでいて驚きました。

走行する TECH21 カラーの FZR750
走行する TECH21 カラーの FZR750

平選手のオートバイというイメージの TECH 21 カラーの FZR 750 は、河崎 裕之さんという、かつてのライダーが乗っていました。私はこの日まで知らない方でしたが、WGP で複数回表彰台に立つなど実績のあるライダーの方でした。

3 台目のレーサーのデモ走行 (車名記録してませんでした…)
3 台目のレーサーのデモ走行 (車名記録してませんでした…)

走行する YZR500
走行する YZR500

当初のスケジュールだと、この後記念撮影があって終わりなのですが、なんと、この時間になっても、まだ駐車場からのシャトルバスに乗って新たにやってくる人がたくさんいる状態であったため、急遽 16:00 から、1 回目より短縮バージョンですが、2 回目の走行セッションが行われることになりました。

1 回目の走行では、なかなかピントが合わなかったり、手振れがあったりと、あまり綺麗な写真が撮れなかったので、駐車場への出入りだと速度が遅いので、車両の写真が撮りやすいだろうということで、2 回目のデモ走行は、コース脇ではなく、コースへの出入り口近くで見ることにしました。

2 回目のデモ走行は、走行を終えた車両が駐車場へ入る出入口付近で見学しました
2 回目のデモ走行は、走行を終えた車両が駐車場へ入る出入口付近で見学しました

狙い通り、速度を落として走る車両を撮影できました。

2 回目のセッションの、1 回目より台数を減らしての二輪車市販車デモ走行が終わり、二輪車レーサーのデモ走行が始まったぐらいの時間に、時刻でいうと 16:30 ぐらいだったでしょうか、アナウンスで 「駐車場から乗客を乗せた最後のシャトルバスがただいま到着しました」 と流れていました。すごく遅れてきた 2、3 人が乗っているのかな? と思って到着したばかりのバスの方を見ると、ほぼ満席でした。もうイベントはほとんど終わっているのに、駐車場でシャトルバスを待つ行列にずっと並んでいて、この時間になってやっと会場に辿り着けた人がいたということのようです。2 回目のセッションをやると聞いた時はすごいサービス精神だなと思いましたが、その状況だとやらざるを得なかったのでしょうね…

さらに 16:51 には日没です。

2 回目のセッションが完了してないけど、日没してしまいました
2 回目のセッションが完了してないけど、日没してしまいました

最後の四輪車のセッションは、ヘッドライトのある車両ばかりなので、とりあえず走行はできそうです。写真は厳しい… 駐車場では、トヨタ 2000GT が走行の準備で小さく移動していましたが、リトラクタブルヘッドライトを上げて、バックランプとブレーキランプが点いている状態のトヨタ 2000GT という、それなりに珍しい写真が撮れました。

走行セッションの準備でバックするトヨタ 2000GT
走行セッションの準備でバックするトヨタ 2000GT

ヘッドライトを点けてコースインする OX99-11
ヘッドライトを点けてコースインする OX99-11

OX99-11 もヘッドライト、テールランプを点けてのコースインです。

ヘッドライトを点けて走行する OX99-11
ヘッドライトを点けて走行する OX99-11

リトラクタブルヘッドライトを上げて走行するトヨタ 2000GT
リトラクタブルヘッドライトを上げて走行するトヨタ 2000GT

周回コースの反対側は観客は入れないのですが、表側の駐車場の端っこの方へ行くと少し見える部分があります。1 回目の走行時にはコース脇に 3、4 重に人垣が出来ていたので、コース脇へ来ることを諦めて、そちらで見ている人がいました。1 回目の時もそちらにも興味があったのですが、人が多いので、一旦場所を離れるとすぐにその場所を他の人に取られてしまい、戻ってくると人垣の後ろからしか撮影できなくなるため、移動を諦めていました。今回はコース脇はガラガラで、自分の場所を一度離れても支障なく戻ってこれるので、そちらにも移動して撮影してみました。

コースの裏の部分を走行する OX99-11
コースの裏の部分を走行する OX99-11

ヘッドライトを点けていることもあって、ル・マン 24 のような耐久レースを見ているような雰囲気でした。コースのゴール部分に戻ってくる OX99-11 とトヨタ 2000GT も、やはり耐久レースのゴールのような感じです。昼のイベントとは違う雰囲気で、これもなかなかよかったです。

コースを 1 周して戻ってきた OX99-11 (手前) とトヨタ 2000GT (奥)
コースを 1 周して戻ってきた OX99-11 (手前) とトヨタ 2000GT (奥)

最後に OX99-11 と記念写真を撮ってもらいました。

OX99-11 と記念写真
OX99-11 と記念写真

現地でも、また、現地に到着するまでも、リアルタイムの情報不足を感じました。現地のアナウンスは、コントロールタワーのすぐ近くでしか聞こえませんでした。
イ ベント公式 Twitter アカウントを事前に周知しておいて、そのアカウントでリアルタイムに 「次に走る車両は XX です」 と tweet してくれたり、駐車場問題にしても、そのアカウントで 「コースの二輪駐車場は満車になりました。四輪車と同じ駐車場へ向かってください」 などと情報発信してくれると、開催者側にとってはあまり大きな負担とならずに、参加者からは情報がよく見えるようになるので、そのような方法を次回は取っ て欲しいと思いました。

上記のような改善の提案はあるのですが、今回のイベントは、ヤマハさんの予想をはるかに上回る人が来てしまったようで、それに伴って運営上の問題がいくつも発生してしまったというだけで、本質的には来客側の問題であったとも言えます。ヤマハの方々は、想定外に状況に対して、それなりに良く対応されていたのかなと思います。今回は 8 年振りの開催ということで人がたくさん来すぎてしまったということがあると思います。毎年やれば、もう少し人が分散すると思うので、来年以降も着実に毎年開催してくれるとよいなぁ、と思いました。