奥村の貧乏暇なし Blog は、SeeSaa blog でホストするブログとして 2005/10/19(水) に開設されました。途中 WordPress への移行、さらに別サーバーの WordPress への移行がありましたが、通算で今日で 15 周年となり、16 年目に突入します。
まぁ、全然更新してませんが…
こだわりのない生活
奥村の貧乏暇なし Blog は、SeeSaa blog でホストするブログとして 2005/10/19(水) に開設されました。途中 WordPress への移行、さらに別サーバーの WordPress への移行がありましたが、通算で今日で 15 周年となり、16 年目に突入します。
まぁ、全然更新してませんが…
WordPress でメール投稿の設定後、ガラケーのメールからは投稿が確認できました。
次は、とある web mail から、設定したアドレス宛にメールを送って試験をしています。メール署名付けたまま送って、それも投稿に載ってしまったりという間違いをやってしまいそう…
WordPress を古いサーバーから新しいサーバーに移行しました。
新しいサーバーは仮想サーバーが設定できるので、URL を、パス名の付いていた http://server.okumura.com/blog という以前の URL から、http://weblog.okumura.com/ と、ちょっと見栄えのよい URL に変更できました。(http://blog.okumura.com は、さらに以前から使っている SeeSaa の Blog を、Twitter log として残してあるので、weblog にしました)
朝日新聞が web site で昨日 2018/04/16(月) に公開した記事 「陸自イラク「日報」防衛省が公表した全文書」 は、陸自イラク日報 (3 区分それぞれ、370 日分 + 26 日分 + 39 日分 = 合計) 435 日分の PDF をダウンロードできるようにしている記事です。
とても素晴らしい記事だと思いますが、PDF を 1 つ 1 つダウンロードするのはとても大変です。
この Blog post は、上記の記事からリンクされている 435 個の PDF ファイルを HTML の img タグで指定してあります。PDF を img タグで指定しているので、この Blog post 自体は、壊れた画像ファイルのアイコンが 435 個表示されるだけになっています。
何の意味があるのかというと、こうすることで、この Blog post を表示させてブラウザーでダウンロードすると、1 回のダウンロード操作で、435 個の PDF が画像扱いでダウンロードされるということができます。そのような操作で使われることを意図した post です。
ご活用ください。
母校、立命館大学のアメリカンフットボールチーム・パンサーズは、今年 2016 年は関西学院大学ファイターズに敗れて、甲子園ボウルに出場できませんでした。
3 年前から、関東の大学リーグが、関西リーグの有力校チームを招待して行う、東西大学対抗戦と言う名目で Tokyo Bowl というボウルゲームを新設しました。有力チームと言いますが、もっとも「有力」なチームは東西とも甲子園ボウルに出ることになるので、開催初年以来、東西それぞれの 2 位のチーム同士が対戦しています。(ただし、公式には 2 位のチームが出場するとはどこにも書かれていないと思います)
甲子園ボウルに出場できなかった立命館大学は、この Tokyo Bowl に出場することなりました。
3 年前の第 1 回の Tokyo Bowl も立命館大学が出場しています。その時は見にいけませんでしたが、今年は他の予定とも重なっておらず見に行くことができました。
今回の会場は、横浜スタジアムです。第 1 回はアミノバイタルフィールドだったそうですが、第 2 回は川崎球場と、Tokyo Bowl という名前であるにも関わらず、神奈川県での開催となり、第 3 回の今回も、神奈川県開催です。Kanagawa Bowl やんと突っ込まざるを得ません。
非常に寒い日ですが、天気は雲 1 つない快晴の中、横浜スタジアムに到着しました。客の入りはとても寂しく、慶應、立命館、どちらも 2000 人いるか、いないか、という感じです。しかも地元の慶應は、一応応援団の吹奏楽、チアリーダーがいますが、立命館側は、応援団なしです。
スタンドがスカスカのまま試合前セレモニーが始まりました。まずはコイントスです。特にコイントスのために誰か呼ばれているわけでもなく、審判がコイントスをします。ボウルゲームで、こんなあっさりしたコイントスは珍しいように思います。コイントスには慶應が勝ち、後半のレシーブを選択しました。
それぞれのチームが円陣を組みます。私は長年立命の円陣は何を言っているのかわからなかったのですが、「Whose house? Whose house?」 と中央に立つ人 (主将?) が問いかけ、円陣を組む選手たちが、体を左右に揺らしながら 「Rit’s house、Rit’s house」 と応じているらしいです。
そしてキックオフですが、キックオフの体勢に両チームが入ってから、なかなか審判がキックオフの合図をせず、試合が始まりません。どうやら試合前のスタート進行のタイミングが不適切だったので、キックオフ時刻の 14:00 まで、まだ 5 分ぐらい余っている状態で、両チームをキックオフの体勢にさせてしまったようです。審判団のミスだと思います。結局、一度両チームに体勢を解除させました。それぞれ、フィールドにいる選手だけで円陣を組んでいましたが、今更話をすることもないだろうから 「この審判団アホちゃうんか」 というような話をしていたのだろうと思います。後ほどわかるのですが、実際、この日の審判団は、アホでした。
結局 14:00 になる前にキックオフとすることを決めたらしく、再度両チームの選手がフィールドに散らばり体勢を作り、キックオフです。
立命館のレシーブで試合が始まり、最初のドライブはパントで終わります。立命館の選手は、慶應の実力がよくわからず、探り探り試合を進めている感じでした。
慶應のドライブもパントで終わります。
次の立命館のドライブはかなり進みましたが、タッチダウンには至らず、フィールドゴール (FG) で終わりました。とりあえず先制です。
その後は、立命館の怒涛の攻撃という感じで、このままだと完封かな、という感じの展開でした。第 1Q は、まだ慶應の力を試しながらプレーしている感じでしたが、第 2Q に入ると、特に立命館のディフェンスチームがものすごく機能するようになりました。相手チームのオフェンスがどの程度なのかをつかめたようで、慶應のオフェンスはほとんどゲインできない状況になってしまいました。
後半に入ると、立命館は 2 線の選手を中心にしたプレーになったようで、あまり得点は奪えなくなっていましたが、それでも力の差は歴然という感じでした。慶應の攻撃は、点差が大きいためパス中心で大きなゲインを狙い続ける必要があったのはわかるのですが、ランも交ぜないと、パスだけでドライブできるはずがありません。慶應のクオーターバック (QB) は、後半は全く落ち着いてプレーができていなかったと思います。インターセプトも 5 回ありましたが、そのうち 1 回は、パスの投げられた先のフィールドポジションには、その地点に向かって走っている慶應のレシーバーを立命の選手がブロックしているということもなく、立命館の選手しかいないという、八百長で負けようとしているとしか思えないようなプレーさえありました。
では立命館が強かったのかというとそんなことは全然ありません。例えばこの写真のプレー。この距離なら外さないだろう、というような距離の FG を外したのですが、スナップがずれてホルダーがボールを受け取るのに体を大きくひねらなければならないような状況になっていました。
この後、ホルダーはよく立て直してちゃんとボールをセットしたと思います。
しかし、キッカーが動揺したのかちゃんと蹴れず、FG 失敗となりました。
あと立命館のこの試合での問題点は反則です。コンタクトスポーツでは避けがたい反則というのはありますが、今日の立命館は、明らかに避けられるような反則を何度も繰り返していました。中盤以降は、あまりに弱い慶應に、立命館側のプレーヤーは discipline を保てなくなっていて、反則しまくりになっていたという印象です。
あと、この試合で気になったのは審判団です。意味の無いイエローフラッグを投げたり、反則のコールを間違えたりしてました。
審判の行為の中で、慶應の選手にとってかわいそうだったのは、立命館のバックワードパスを、慶應の選手がはたいて落としたプレーです。慶應の選手はおそらくバックワードパスだと認識していたので、パスインコンプリートにはなっていないと判断していたはずです。フィールドポジションも立命館のゴールに近い場所だったので、慶應の選手が拾ってプレーが続行していれば、タッチダウンになっていてもおかしくない状況でした。慶應の選手がバックワードパスをはたいて落としたと判断していたことは、動きを見ていても明らかだったと思います。ところがほとんどの審判がフォワードパスだと誤認識していたらしく、パスインコンプリートと判断して笛を吹いてプレーを止めてしまっていました。笑ってしまえるのは、この直後にプレーを再開しようとした時、「フォワード・パスインコンプリートだから」 という理由でプレーを止めたので、前回のスナップ位置からプレーを再開しようとしている途中で、審判団の 「プレーの確認」 があって、「最後のプレーはバックワードパスを落としていたので、プレー再開位置は元の位置ではなく、ボールデッドの地点です」 と場内への説明を行って、スナップ位置を下げてしまったことです。ヒドすぎます。
立命館の選手にとってかわいそうだった審判のミスは、立命館のディフェンスがオフサイドした時の判断です。立命館のディフェンスがスナップ前にオフサイドした時、その瞬間にイエローフラッグが 2 枚飛びましたが、レフリーはプレーの開始を止めずに続行させていました。立命館のディフェンスの選手の何人かは、スナップされる前に飛んだイエローフラッグを見て明らかに気を抜いていたように見えました。そのためもあってか、慶應のこの日のオフェンスでは一番ゲインがあったのではないかと思うぐらいのゲインがありました。笛を聞く前に気を抜いてしまった立命館のプレーヤーにも問題はあると思いますが、レフリーはなぜ笛を吹かなかったのでしょうか? これはレフリーのミスだと思うのですが… (プレーを続けさせる別の基準があったりして、違うのかな…?)
こんなヒドい審判をされていても、両チームとも何の文句も言わずに淡々と審判の結果に従ってプレーしているのがすごいなと思いました。
そんな感じで試合は進み、結局慶應義塾大学ユニコーンズは FG 2 本でタッチダウンなしの 6 点のみで、慶應義塾大学ユニコーンズ 6 – 44 立命館大学パンサーズという、それなりの大差が付きました。
試合の最後は立命館の攻撃で、ダウンを更新したところでニーダウンでの決着となりました。
慶應義塾大学ユニコーンズの試合を初めて観戦した感想としては、ランプレーでは何度か非常に力強いよいプレーがありましたが、それ以外の点では、「本当にこのチームが関東の 2 位なの? 法政よりも、日大よりも強いの?」 という感じでした。甲子園ボウルでも関西のチームの優勝が続いていますが、去年 2015 年の甲子園ボウルの早稲田大学ビッグベアーズ対立命館大学パンサーズの接戦を見る限り、関西と関東の差は縮まってきているように思っていました。しかし、今日の試合や、1 週間前の甲子園ボウルを見ている感じだと、今年は差が広がったのかも、という印象を受けました。
最後に、プレーの合間に気になったものを撮った写真をいくつか…
立命館の使っていたテントですが、関東大学から借りたもののようです。セブンイレブンのロゴが入っていて 「セブンイレブンは関東大学アメリカンフットボール部を応援します。」 とプリントされていました。
座った席の上段 (つまり、後ろ) を振り返ると、立命館大学パンサーズのスポッター席がありました。
試合の後半、フィールドにいる報道カメラマンらしき人が、なにやら全然関係ない方向にレンズを向けて写真を撮っていました。
方向から判断すると、この時の被写体は、ナイター照明です。
この日は天気が良かったので、青空背景にナイター照明を撮ると、「秋晴れの下、横浜スタジアム」 という感じの写真が撮れそうではありました。
慶應の応援団のうち、吹奏楽は遠目で見ていてはっきりとはしませんでしたが、おそらくエキサイティングシートに座っていたと思いますが、チアリーダーたちは、そのまっすぐフィールド寄りではなく、ずっと端の方、エンドゾーンの真横ぐらい端っこの方に居ました。
立命館側もそうですが、慶應側も、応援に来ていた観客の多くは 50 ヤードラインの真横となるあたりに座っていたので、エンドゾーンの真横あたりの観客席には、ほとんど人がいません。そのためチアは試合中、ほとんど観客のいない客席に向かって踊り続けていました。
たぶん位置決めしてバミ・テープなどでマーキングしてしまってあるので、試合が始まってからおかしいと思っても、場所を動けなかったのだと思いますが、吹奏楽があの場所でやることを決めた時に、どのあたりに一番観客が入るかは考えていたはず。なぜチアだけあんな端っこに追いやったのか不思議です。
あと、フィールドに 50 ヤード、40 ヤードなど 10 ヤード毎の数字が書かれていますが、今回のフィールドは、エンド手前のエンドラインのところに “G” と書かれていました。”G” は “Goal” の “G” のような気がしますがアメリカンフットボールではあまりゴールと言わないので、ここに “G” と書いてあるのはかなり不思議な感じがしました。
来年は Tokyo Bowl ではなく、甲子園ボウルを観戦したいので、立命館大学パンサーズにがんばってもらいたいところです。
しばらく前に毎日メトロポリタンアカデミーで、羽生善治三冠講演会「AI 時代の行方」というイベントがあるのを見つけ、申し込んでみました。その開催日がこの日 2016/12/22(木) だったので、有給休暇を取って行ってきました。
会場は池袋のホテル・メトロポリタンです。
3F の「富士」という宴会場が会場です。
到着して受付をします。自由席ですと言われて会場に入って行くと、7 ~ 8 割ぐらいは既に埋まっている感じで、そんなに空席がありません。最初に見つけた空席だと思った席には、近寄っていくと荷物が置いてあったりして、なかなか空席が見つけられません。そのままずんずん進んでいくと、なぜか演台のすぐ目の前のテーブルに空席が 3 つ並んでいました。よくわかりませんが、結果としてはラッキーなことに一番前の席に座ることができました。
自席から演台を見ると、こんな近くです。
時間になると司会の方が出てきて、羽生善治三冠を呼び込みます。その直前に注意事項の説明があったのですが、「写真は、自席からのみ撮ってください。また、ストロボを焚かないでください。」 と言うことで、逆に言うと写真を撮ってもよいということでした。この説明があってから、会場で多くの人がスマートフォンを取り出して写真を撮る準備をしていました。
そして羽生善治三冠が登場して講演がスタートです。
羽生さんは、話し始めにすごく簡単な前振りだけ話すと、けっこうすぐにコアな話を始めました。話の仕方にあまり抑揚がなく、羽生さん自身の頭の中で考えていることを確認しながらしゃべっているというような感じの、独特のしゃべり方です。
以下、羽生さんの話された内容というよりは、私が理解した内容です。メモも少しは取ったのですが、話の内容が膨大だったこともあり全然メモし切れなかったので、記憶に頼って書いている部分が大半です。間違っている部分とかもあると思いますので、その点はご了承ください。あと、もし当日参加しておられた方で、明らかに間違っている点に気づかれた方は、コメントなどで指摘いただけると助かります。
前半は、羽生さんなどのプロ棋士が将棋をする時にどのようなことを考えているのかという話しで、後半は、AI すなわち人工知能の話です。後半では将棋ソフトのアルゴリズムのようなことをもっとお話しされるのかと思っていましたが、そういう話は少しだけで、もっと一般的に人工知能全般の話をされていました。この後半の話は、NHK の人工知能の番組のリポーターとして取材した経験からのお話しが多かったようです。NHK の人工知能の番組というのは、NHK スペシャルの 「天使か 悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」 という番組のことだと思います。不勉強で知らなかったのですが、放送時には天才・羽生さんが人工知能について解説したということでけっこう話題になったそうです。
お話しの具体的な内容ですが、まず前半。将棋の手を読むと言うと、「何手読むのですか」 と聞かれるけど、実際に読んでいる時には数えていないので、実はよくわからないそうです。でも昔のプロ棋士が 3,000 手は読んでいると言ったのを聞かれた時には、それは言いすぎだと思ったそうです。でも 1,000 手は読んでいると思うとのことでした。
実際には着手可能な手はそれぞれの局面で何十通りもあるのですが、実際の読みは、そのうち 3 手程度を直感で選んで、そこから読み進めていくのだそうです。3 手というと少ないような気がしますが、それぞれに、相手の手も 3 手、さらにそれに対する自分の手も 3 手と読んでいくと、これだけで 3 の 3 乗、27 通りの状況を読むことになります。このように、ほんの数手進む局面を検討するだけでも 「数の爆発」 という現象が置き、読まなければいけない手はすぐにものすごく多くなってしまいます。
そこで気になるのが長考ですが、羽生さんによると、昔から 「長考に妙手なし」 と言うらしく、長考して指した手があまり良い手であることはないそうです。3 時間とか 4 時間とか考えることもあるのですが、最初の 30 分ぐらいは、論理的に手を読んでいるそうですが、その後の時間は、迷いを感じたり、読みで選んだはずの手を指すべきかとまどったりしているだけで、実はあまり読み進められたりしているわけではないそうです。また、相手が長考に入ると、自分もまず相手の手を読んで、その次、と考えるのですが、1 時間ぐらいすると考えることがなくなって、その先は 「今日の晩御飯どうしよう」 とか将棋とは関係ないことを考えてしまったりするそうです。棋士の方は 3 時間でも 4 時間でも手を読み続けられるものと思っていたし、そうであるからこそ長考しているのだと思っていたので、かなり意外でした。
人工知能のお話しは、歴史の話から始まりました。いきなり将棋ソフトの話をすると思っていたので、これも意外でした。
囲碁、将棋、チェスなどは、AI が人間にかなり追いついていますが、場面の可能性はまだまだあり、完全解析はされていないそうです。しかし、チェッカーというボードゲームは、コンピューターにより完全解析が終わってしまっていて、もはやどのような場面でも、どの手が最善なのか、完全にわかっている状態になってしまったそうです。ただ、囲碁の場面の数の可能性は、その数自体が、宇宙全体に存在する分子の数より多い、というような数になるというお話しもされていたので、おそらく完全解析はできないのだろうと思います。
将棋については、「あと 5 手で詰む」 というような状況については、コンピューターによる完全解析に近い状況になっているそうです。実際に詰め将棋は、最近は出題の横に 「コンピューターはこれを 3 秒で解きました」 というような説明が載っていることもあるらしいのですが、人間は場面の状況を認識するだけでもそれ以上の時間がかかるので、絶対にかなわない状態になっています。
また序盤についてもコンピューターによる解析はかなり進んでいて、中盤の部分がこれから進化していく部分なのだそうです。
人が読むのと同じように、手を読み進めて行きますが、中盤では最終局面まで読みきれるわけではないので、ある程度進めたところで、その場面を評価する必要が出てきます。それが評価関数というもので、その出来のよさが、将棋ソフトの強さを決める 1 つの要素だということです。読みを進めるにはアルファ、ベータ探索という方法を使いますが、どこかで読みを打ち切って評価関数に頼るため、その先で逆転があると、最善ではない手を選んでしまうことがあり、それを水平線効果というそうです。私はアルファ・ベータ探索が何か知っていましたが、羽生さんは、アルファ・ベータ探索というのが何なのか、ということについては説明をしませんでした。聞いていた人の中には、何を言っているのかわからなくなっていた人もけっこう居たのではないかと思いました。あと、私が勉強した時 (30 年ぐらい前の話ですが…) は、アルファ・ベータ刈りの地平線効果と言っていたように思います。同じことですが、最近は水平線効果って言うのでしょうか…
世界トップ選手である韓国人棋士に勝った囲碁のアルファ碁では、2 つの評価ベースを持っていて、論理的読みと、大局観をベースにしたものとかあるらしいです。
このような新しい処理の考え方は、他のゲームのソフトとも共通する部分があり、お互いに取り込みあっているようです。例えば、チェスのソフトにストックフィッシュというソフトがあり、その思考エンジンの流れが、将棋ソフトにも取り込まれているそうです。
ディープラーニングについては、コンピューター自体が評価をどんどん進めていって、その結果に基づいて評価関数自体を調整したりするのですが、その調整の過程を人間が理解することは困難です。羽生さんは 「過程がわからない」 と説明しましたが、たぶん実際には過程をログすることは可能だと思いますが、そこから意味を人間が読み取ることが困難という意味だと思います。そのため結果として出てきたものが正しいかどうかという判断が実は難しいそうです。将棋ソフトの場合は、その結果は、将棋のゲームに勝ったり、負けたりというような結果でしかないのですが、株の売買を行う人工知能だと、実際にお金を儲けたり、損したりしますし、医療分野の人工知能だと、治療が成功したり、失敗したりする結果になります。
また、哲学的な問題、倫理的な問題についても、人工知能は扱うのが苦手だそうです。
ディープラーニングについては、NHK の番組の取材で 「レンブラント風の絵を描く人工知能」 というのを取材したそうです。レンブラントの絵を何枚も学習した結果、あの独特の光の使い方をする絵を描けるようになったのだそうです。それっぽい小説を書いて文学賞に応募したり、というような事をやっている人工知能の研究者などもいて、学習できる情報が大量にある場面では、かなり有効な使い方ができるようになってきているということでした。
不思議な話としては、3 駒関係という解析があります。盤面全体ではなく、飛車と歩と金、のような 3 駒の関係に絞って、その相互の配置などについての評価をしておくと、その評価が洗練されていくことによって、その評価を使った将棋ソフトは強くなっていくのだそうです。なぜこのようなことになるのかはよくわからないそうです。
最近の囲碁、チェス、将棋などのソフトの能力向上には、ディープラーニングなどソフトの新しい方法論が取り入れられているということもありますが、ハードの能力向上も重要な意味を持ちます。かつて将棋ソフトの開発者の 1 人は、ソフトは全く進化しなくても、ハードがどんどん性能向上していくだけで、どんどん強くなると言ったそうです。同じ時間で 3 手しか読めなかったものが、100 手読めるようになるとか、そういう意味なのだと思います。
また囲碁、チェス、将棋のような完全情報のゲームは人工知能が得意としていますが、マージャンのような不完全情報のゲームはまだまだ研究が進んでいないようです。完全情報というのは、相手の持ち駒、盤面など、形勢を判断するための全ての情報が見えているゲームということです。マージャンは、プレーヤーには、他のプレーヤーの牌や、山に積まれているまだ取られていない牌についての情報はありません。
人工知能が得意ではないもう 1 つの問題としてフレーム問題というのがあるそうです。例えば、人間は、初めて訪問して勝手があまり良くわかっていないお宅であったとしても、「お茶を淹れて」 と頼まれれば、適当にやかん、湯のみ、お茶の葉などを探してお茶を淹れることができます。人工知能にはこういうことができません。知らないことはできないのです。
また人間は、漫画に 「うなぎいぬ」 が出てくると、即座にそれを 「うなぎいぬ」 というキャラクターとして認識し、次に出てきた時には既に、「これは、うなぎいぬだ」 と理解できますが、人工知能に 「うなぎいぬ」 をディープラーニング的手法で理解させるには、かなり大量の 「うなぎいぬ」 を見せてやる必要があります。これも人工知能の苦手な部分です。
他に人工知能が得意ではない点として、学習と推論を平行してできず、学習の段階では学習だけを行うようにしか今はできていないそうです。
また、現時点では物理的なアクションが必要になるような分野は、まだまだ不得意であるとのことでした。
面白い研究としては、北陸先端科学技術大学では、「接待将棋」 の研究をしているそうです。つまり、プレーをしている相手よりは確実に棋力のある人工知能プレーヤーが、将棋をしている相手に 「手を抜いている」 と気づかれない程度に手を抜いて、相手を気持ちよく勝たせることができるか、という研究です。実際に棋力を調整すると、明らかに負けるための 1 手とかを指してしまい、うまく行かないらしいのです。ゴルフプレーヤーロボットが登場した時にも、接待ゴルフができるようにするのは難しそうだと言っていました。
最後の方で話をされていたのは、このように人工知能の将棋が、プロの最強棋士とあまり変わらない状況となった時に、棋士とはどうあるべきものなのか、というような話を少しだけされていました。フロールゲートというコンピューター同士が対戦した将棋の棋譜を公開しているサイトがあるのですが、羽生さんは、このフロールゲートでのコンピューター同士の対戦を見ていても、面白いと思うのだそうです。プロ棋士の仕事というのは、将棋の対戦を見せて、それを楽しんでもらうことでお金をもらっているとも言えるわけで、コンピューターとどちらが強いか、ということとは関係なく、将棋の対戦を見せる、という行為自体を完全にコンピューターに置き換えられてしまうと、仕事はなくなってしまうわけです。それにどうやって対応していくかは考えなければならない課題だということでした。
講演の内容はこんな感じです。こうやって書いていても、話があっちこっちと飛んでいてわかりにくいのですが、実際に講演を聞いていて思ったのは 「羽生さんって、将棋は強いけど、話をするのは下手なのかも…」 ということでした。おそらくあまりに頭が良くて色々な事を知っているため、「聞き手がこんなことを知らないはずはない」 と思って話を省略されてしまうという点が 1 つと、羽生さん自身の記憶力がものすごく良いため 1 時間ぐらいある講演の最初の 5 分ぐらいで話した内容を、最後の 5 分のところで 「さっきのあの話」 とつなげても、みんな覚えているものと思っているようなのですが、実際には聞き手は 1 時間近い前のことなんて既に忘れていて話がつながらないというようなことがあって、話がわかりにくいのかな、と思いました。
講演が終わって羽生さんへの質問コーナーがありました。先ほどの説明にあった 3 駒問題への質問への回答で、おそらくコンピューターの能力が上がってくると、5 駒問題、とか、駒数が増えた状態での解析が行われるようになって、それにより将棋ソフトの強さも向上するのではないかというお話しがあったのが少し印象に残りました。
質問コーナーも終わり、司会の方が 「それでは羽生善治さんに拍手を」 と言ったので、そのまま退席されるのかと思ったら、演台のすぐ目の前にある関係者席のテーブルにあった空席に座られました。今回のイベントは、羽生さんの講演会に、昼食がついているのですが、なんと、昼食の時間も羽生さんが同席なのです。その瞬間まで知らなかったので、なにかすごく得した気分になりました。
食事はまずスープです。
続いて、パンが 2 つ (温めて出してくれると良いのにと思いましたが、冷たいまま出てきました)、メインディッシュの、豚肉のソテー・ジャガイモ・ニンジン・ブロッコリー添え、あとはサラダが出てきました。
最後にデザートとしてプチケーキが出てきて、あと、コーヒーも付きます。
事前に説明されていたイベントの案内で、講演会の後に食事が付きます、と書いてあったのですが、立食形式のビュッフェで、出遅れるとほとんど食べるものも残っていないような状況になるのかな、と勝手に想像していたのですが、予想よりずっとよい感じの食事を、着席でいただくことができて、とても良かったです。
食事の始まる時に、司会の方から 「食事中、羽生善治三冠には、サインを求めないようにお願いします」 という注意のアナウンスがありました。そのためか、羽生さんに話しかけに行く人はほとんどいませんでした。私はツーショットを撮ってもらいたいと思っていたので、食事が終わったぐらいのタイミングで、先陣を切って行ってみました。すると、快く応じてくださり、無事ツーショットを撮ることができました。
羽生さんとツーショットを撮れるようなチャンスはなかなかないと思うので、とてもうれしかったです。
先ほど質問タイムで手を上げていたのに指名されなかったので出来なかった質問もしてみました。電王戦に出て、最強といわれる将棋ソフトと戦ってみたいと思われているのか、という点です。それについては、もちろんあるし、研究もされているということでした。人間相手とは手の特徴がまったく違うため、人間相手の時とは全く異なる準備をしていかなければならないだろうということでした。また、コンピューターとの対戦は、練習や研究としてはされているのか、と聞いてみたところ、しているし、既に公開している棋譜もあるとのことでした。公開している棋譜ってどこで見れるのでしょう…?
私がツーショットを撮ってしまったがために、羽生さんと上記のお話しをし終えて、自席に帰ろうと後ろを振り向くと、大勢の人が行列を作っていました。ちょっと羽生さんに申し訳ないことをしたな、と思いましたが、羽生さんはそれら大勢の人に、とても丁寧に、笑顔で対応されていて、さすがだなぁ、と思いました。
今回のイベントは、色々な意味で期待を上回り、参加できてとてもよかったです。毎日メトロポリタンアカデミーは、過去の開催記録を見ると、政治家や、財界関係者などを招いた講演会が主なようで、羽生さんはちょっと異例な感じです。おかげでコアな将棋ファンに埋め尽くされる前にチケットを取れたということがあるように思いますが、逆に毎日メトロポリタンアカデミーに再び羽生さんが登場することはなさそうだなぁ、という感じでもあるので、残念ながら、この素晴らしいイベントは今回限りとなりそうです。
また羽生さんの登場するイベントを見つけられれば、行って見ようと思いました。
川口オートレース場で 2014 年から年に 1 回、オーバル・スーパー・バトルという、オートレース以外のオートバイ、具体的には、JSB1000 や J-GP3 などの、全日本ロードレースのカテゴリーの車両や、それらのカテゴリーのライダーが、オートレース車両やオートレースの選手と一緒に走ってレースをするというイベントをやっています。
1 回目の開催をインターネットで見て 「これは見てみたい」 と思っていたのですが、2 回目の 2015 年は、イベントが終わった直後に開催日を知って見に行けませんでした。今年は少し早めに開催日を知ったのですが、甲子園ボウルと同じ日でした。我が母校、立命館大学のアメリカンフットボールチーム、パンサーズが甲子園に出た場合は応援に行くことにしていたので、その状況次第で見に行けることになりました。結果としては、立命館大学パンサーズは、西日本代表決定戦で、関西学院大学ファイターズに敗れて甲子園ボウル出場はできなかったため、私は、このオーバル・スーパー・バトルというイベントに行けることになり、見に行ってきました。
西川口駅から無料のシャトルバスに乗って、会場の川口オートに向かいます。以前、小田原競輪場で自転車のイベントに行った時は、小田原競輪場で競輪の開催がなかったのは当然ですが、場外発売もしていなかったので、来ていた人は、普通の自転車ファンだけでした。しかし、この日の川口オートは、場外発売を行っていました。来るまで知らなかったのですが、シャトルバスに乗った瞬間に 「あ、今日は場外発売があるんや…」 と分かってしまいました。競輪でも競艇でもオートレースでもそうなのですが、こういったギャンブルをする人の、白目の部分が黄色くなったような印象を受ける独特の表情は何なんでしょうね。とにかく重い雰囲気でバスは出発します。
西川口駅からのシャトルバスは、川口オートの正門ではなく、北口にあるシャトルバス乗降場に到着します。川口オートに入って行くとすぐにスタンドの裏面が見えました。オートバイの音がしていたので早速スタンドに上ります。
オートレースのオーバルに、普通のロードレーサーが走っていました。
この時間は練習走行だったようで、3 台ぐらいのオートバイが時にそれなりに真剣にコーナーを攻め、時に外周をゆっくりと走っていました。周辺を見渡すと、新聞とペンを持って、場外の車券を買いにきたと思われる人が 3/4 ぐらいで、オーバル・スーパー・バトルを見に来ているっぽい人が 1/4 ぐらいという感じで、圧倒的に少ないです。しばらく見ているとレースが開始になりましたが、レースの進行についてはまったくアナウンスがありません。大型ディスプレイがオーバルのすぐ外にありスタンドからもよく見えますが、そこに表示されているのは、目の前のオーバル・スーパー・バトルのレースではなく、場外販売している山陽オートのレース中継や、オッズの表示、払い戻しの表示などです。
場内放送は、次の山陽オートのレースの車券の締切時刻の案内だとか、山陽オートでの練習走行の各選手のタイムだとかを放送しているので、なんだか別世界の出来事のように、目の前で行われているレースは淡々と進み、そして、このスタンドにいる我々には何も状況がわからないまま終わってしまいました。
で、状況がわからなさすぎるので、メインゲート側に行って見ることにしました。
ここまで書いたところで寝ることにしたので、残りはまた追記していきます。
が、写真を 2 枚についてだけ先に書きます。
1 枚目。
オートバイというか、モーターレースのイベントにはレースクイーンが付き物ですが、この日のイベントにはレースクイーンは 1 人だけしかいませんでした。それがこの写真の人です。現地では誰か知らなかったのですが、後で 「青木 ひなた」 さんだと知りました。
なかなかかわいいレースクイーンだなぁと思っていたのですが、なんとこの人、青木宣篤選手の娘さんなのだそうです。まだ高校 3 年生だとか。そうか、青木宣篤選手の娘さんだから SUZUKI なのか… とか、後になって思いました。
2 枚目。
この日一番うれしかったのは、実はカメラマンの遠藤智さんにお会いできたことでした。イベントの最後に、観客を背景にして選手の集合写真を撮る時間があったのですが、その時我々観客の向かい側にたくさんの取材カメラマンが並んで写真を撮っていました。その中に、遠藤智さんがいました。
モータレースの取材暦が長く、MotoGP の生き字引とも呼ばれる人です。オートバイのレーサーなどは、ピットウォークなど観客と触れ合うイベントなどもあり、けっこう間近で見る機会があるのですが、こういった本職のカメラマンの方は、本来は裏方の仕事をされているということもありますし、また、レースのイベントではほとんどの場合は本職のカメラマンしか入れないような場所におられるので、このように間近で実際に見かけることはあまりありません。なので、なかなかうれしい出来事でした。
ということで、イベント内容の残りについては後日更新します。
箱根登山ケーブルカーふれあいフェスティバル IN 早雲山というイベントで、ケーブルカーの駅裏見学ツアーというのがあるということで行ってきました。
参加したいと思っていたイベントの受付です。
が、なんとこのイベントに参加できるのは小学生の子供と、その子供の保護者のみということがその場で判明、一番参加したかったイベントに参加できませんでした。
この箱根登山ケーブルカーふれあいフェスティバル IN 早雲山の、これ以外のイベントは、明らかに子供向けのイベントです。
1 つは、ミニ登山電車です。自分で運転できるのではなく、係りの人がラジコンで運転する電車で、線路を 2 周します。こちらは無料です。
さかな釣りゲームは有料で 1 回 100 円ですが、必ず何かが当たります。当たりの景品は、どれも 100 円より高いものなので、お得ではあります。
イベントには物販もあるのですが、あまり売れてない感じでした。他の鉄道会社の出店も出てましたが、集客が悪いのに驚いていたのではないでしょうか…?
鉄道系イベントには、いかにも「鉄」という人がワサワサいるのが普通なのですが、このイベントでは自分以外には 1 人しか見かけませんでした。(その人もミニ登山電車に大人 1 人で乗ってました)
他にイベントに参加しているのは、ごく普通に箱根観光に来た家族連れとかアベックとかが、「何かやってる」という感じでついでに参加しているという感じでした。なので 1 時間に 3 本ほど運行されているケーブルカーが到着すると、ロープウェイへの乗継待ちをする人のうち、イベントに少し人が流れてくるけど、その人たちが参加し終えると、次のケーブルカーが到着するまでガラ~ンとしているという繰り返しです。
もう少しおっさん向けのイベントをやれば集客できるのになぁと思いますが、ケーブルカーは一般の鉄道と違って「つるべ」にぶら下がって運転している 2 編成の車両以外には車両がなく、車庫に置いてある車両で何かする、というような事ができないので、なかなか難しいのかも知れません。
やっぱり駅裏ツアーに大人だけでも参加できるようにしてくれるのが一番だと思うのですが、何か難しい点があるのでしょうか…?
新宿駅西口広場イベントコーナーという、地方の物産展などを時々やっている、都心にあってとても田舎っぽいスペースがあります。そこで 2016/11/21(月) ~ 11/24(木) に 「土木コレクション 2016」 というイベントが行われていました。
このイベントで 「新宿駅立体模型 (2016)」 という作品が展示されているということを知り、見に行ってきました。
模型は昭和女子大学環境デザイン学科田村研究室が中心となって製作されたものです。
で、立体模型がどんなものかというと、こんなものです。
模型の周辺には昭和女子大学の学生さんが立っていて、質問があると答えてくれます。
環境デザイン学科って何なんだろう? と思いますが、彼女たちはその中でも建築に関する勉強をしている学生さんたちで、建築士の資格を取ったりしているそうです。向かって右の方は大学院生で、左の方は学部生ということでした。
模型は 1/100 の縮尺ですが、高低差がわかりやすくなるように、縦方向は 2 倍にしてある (つまり縦方向の縮尺は 1/50 である) そうです。
模型の設計は、建物などの設計図を元にしたのではなく、学生が実際に地下街などを歩いて調査した結果を元に設計したそうです。
材質は木ですが、このような綺麗な形に切り出すのは CAD などのデータを出すと、その形に切ってくれる業者があるそうで、そちらに依頼したとのことでした。
階段部分は、大学にある機械を使って学生が作ったそうです。その機械の特質上、加工面の一部が焼けてしまって黒くなるそうです。階段が黒くなっているのはそのためで、黒くしようと思ってやったわけではないのだそうですが、組み立ててみると、階段部分が黒くなっているのがいい感じだったので、これでよかったと思ったそうです。
模型を支えている多くの柱ですが、これはなんと全て高さを計算して発注した、この模型を支えるための専用の柱金具です。金具の最上部には高さを微調整するためのボルトとナットがついていますが、基本的には柱の長さ自体を最初から設計した通りの高さで発注して作ったものらしいです。組み立てた状態での耐震計算は一応したらしいですが、結果は教えてくれませんでした。(まぁ、全然だめな数字が出たということなのだと思います)
面白いのは、この模型がこのイベントで置かれている新宿駅西口広場イベントコーナーが、この模型の範囲に含まれているのですが、そこに、ちゃんとこの模型の模型が置いてあったことです。
この 1/100 模型の 1/100 模型を見ると、西口からさらに新宿西口高層ビル群や都庁前駅などがある部分へ続く地下道なども作られています。実は模型としては設計していたのだそうですが、この模型を最初に展示した学校でのイベント (学園祭?) で展示に使う教室に入りきらないことがわかり、その部分は実際には製作しなかったそうです。(話を正確に覚えていないのですが、部品は作ったけど組み立てなかった、というような話だったかも知れません…)
ちなみに見た感じからしてそうだと思いましたが、この 1/100 模型の 1/100 模型は、3D プリンタで作ったものだそうです。
全体像を撮影するのは無理だったのですが、パノラマ写真を作ってみました。
こちらは、副都心線の新宿 3 丁目駅あたりの方向から撮った写真で作ったパノラマ写真です。
この写真を見ればわかるように 「新宿駅立体模型」 という名前ですが、丸の内線・副都心線・都営新宿線の新宿 3 丁目駅、大江戸線の新宿西口駅も模型の範囲に含まれています。
学園祭での展示では、模型自体を机の上高い位置に設置して展示したので、JR のホームの下のあたりなどに人が通れる場所があり、模型の複雑な構造を下から覗き込むこともできる形での展示だったそうです。それも面白そうだと思いました。また、個人的には、上から俯瞰で見下ろせるような場所で展示されていると、また違った面白さがあるだろうなと思いました。
知らなかったのですが、この研究室ではこの新宿駅の 1/100 模型の前に、東京駅の 1/200 模型、渋谷駅の 1/100 模型も作っているそうです。渋谷駅の 1/100 模型と、新宿駅の 1/100 模型を並べて展示すると、比較できてそれも面白そうだと思いました。展示できるスペースがある場所は限られてしまいそうですが…
来年以降の予定はまだ決まっていないそうですが、他の駅の模型をさらに作ったりとかいった展開があるようです。他にそこそこ複雑な駅としては、池袋駅とか 1/200 模型しか作っていない東京駅も 1/100 模型も作ったりとか、今回の新宿駅の西口側で切れたままになっている高層ビル群の地下、都庁前駅付近などの構造まで延長して作ったり、色々アイデアはあるようです。個人的には北千住駅の立体構造が面白いと思っているので、北千住も作ってくださいとお願いしておきました。
次にどのような作品が出てくるかわかりませんがとても楽しみです。