# 2010/01/30(土) 追記
# 検索ログを見ると「塔の茶屋」という奈良の店を検索
# すると、このページがヒットするようで、「塔の茶
# 屋」の検索で見に来ていただいている人が多いようで
# すが、このページには「塔の茶屋」の情報はありませ
# ん。
2009/03/21(土) が母の誕生日だったので、2009/03/20(金・祝) からの 3 連休を利用して帰省してきました。ちょっとあわただしいですが、往路は新幹線、復路は夜行バスの 1 泊 2 日です。
朝はかなり早起きし、7:20 頃に家を出ました。出発前にご飯を食べる余裕は当然なく、新横浜駅で弁当を買って食べました。最初の写真のイギリス・サンドがまず目に入って、これにしようと思ったのですが、ちょっと軽すぎるかなぁ、と悩んでいると、天むすがあることに気づきました。天むすも軽めの内容だったので、両方買うことにしました。
イギリス・サンド
天むす
ご飯を食べて落ち着いたところで寝ようかと思ったのですが、この列車は N700 系だったことを思い出し、インターネット接続を試してみることにしました。WILLCOM の Advanced W-ZERO3 で無線 LAN のオプションに入っているのですが、このオプションで新幹線 N700 系の車内無線 LAN が使えます。写真では読みにくいですが、[無線 LAN 接続切替ツール] というツールで自動検出した時の画面です。[ホットスポット エリアに入りました。ホットスポットに接続しますか?] というダイアログが出ている状態です。
N700 系車内無線 LAN 接続中
ちょろちょろっとニュースを見たりしましたが、早起きしていたため急激に眠くなってきて、結局すぐに寝てしまいました。
ちなみに今回は Advanced W-ZERO3 で接続したので電源は不要でしたが、ノート PC での利用のために、電源コンセントも用意されています。ただし、窓際席の足元の壁にあるので、1 列で 2 つのコンセントしかありません。3 + 2 の 5 人並びで全員が PC を使うことは滅多にないのでこれでよいと思いますが、窓際席以外の人が使いたい時、窓際の人が連れでないと、かなり勇気がいりそうです。
新横浜から京都までの乗車時間はわずか 2 時間 1 分です。以前よりずいぶん早くなりました。食事して、インターネットで少しニュースを見たりしていたので、寝れたのは 1 時間弱ぐらいでした。
京都からは近鉄特急です。奈良に住んでいた頃はよく乗っていたのですが、近鉄特急に乗るのはずいぶん久しぶりです。近鉄沿線で育ったため昔はごく当たり前と思っていたこの車体色ですが、こうやって久しぶりに見ると、かなり奇抜な色ですね。他にこんな色の列車は見たことがありません。近鉄沿線以外の人にはなじみがないと思いますが、近鉄の特急には列車愛称がありません。近鉄特急は本当に頻繁に走っていて、行き先や停車パターンもさまざまで、種類が多すぎるため、いちいち愛称なんか付けていられないのでしょう。この列車も単に「近鉄特急奈良行」という列車名となります。
近鉄特急奈良行
私が奈良 (天理) に住んでいた当時は丹波橋は特急停車駅ではなかったと思ったのですが、途中丹波橋に停車したため不思議な感じがしました。2 つめの停車駅西大寺で乗り換えです。この日はダイヤ改正の当日で、阪神との相互乗り入れが開始された日でもありました。西大寺駅で見ていると、阪神の電車も入ってきています。
西大寺駅ホームに停車する阪神 9000 系
近鉄の駅で見る阪神電車は、ものすごい違和感があります。行き先表示案内を見ても、「三宮方面」と書かれているし、発車予定の列車の行き先も「三宮」、「尼崎」と阪神線内の駅名が並んでいました。
阪神線内の駅名が並ぶ行き先表示案内
天理に住んでいた頃は、あまりすごいと思っていなかったのに、関東に住むようになってからすごいと思うようになったものの 1 つに、西大寺駅の奈良・橿原神宮前方のポイント群があります。引き揚げ線 3 本、奈良方面本線 2 本、車庫線 2 本 (?)、橿原神宮前方面本線 2 本の線路と、6 線 6 面 3 本のホームを接続しているポイント群は、こうやって見ると目もくらむような複雑さです。久しぶりだったのでホームの端でしばらく見ていましたが、車庫、橿原神宮前本線からの同時進入などが、この複雑なポイント群が切り替えられながらこなされていくのを見ると「昔これを見て当たり前と思っていた自分は何だったのだろう」と思えました。
西大寺駅奈良・橿原神宮前方ポイント群
西大寺駅を満喫した後、今回の帰省の 2 番目の目的である、薬師寺を目指します。薬師寺の最寄り駅の西ノ京駅は、私の記憶では地上駅舎で、薬師寺寄りの側のホーム (橿原神宮前方面のホーム) にだけ駅舎、改札があって、反対側のホームへは構内踏み切りで渡る構造だったと思うのですが、改築されていて地下駅舎になっていました。地下通路の部分は自動改札機の特徴をうまく生かしたレイアウトになっていて、西側の入口から入っても、東側の入口から入っても、どちらのホームへもスムーズに移動できるような構造となっていました。関東ではこのような自動改札化のメリットを生かした駅構造はあまり見ることができません。
西ノ京駅改札部分 (コインロッカーの向こうにも自動改札機がある)
薬師寺は西ノ京駅の目の前にあると言ってよいぐらいすぐ近くです。
薬師寺
拝観料を払って中に入ります。門の外に茶屋があったので、まずは休憩しました。中門が目の前でなかなかいい感じの茶屋です。
お茶屋さんから中門を見る
お茶とお菓子
お菓子は落雁のように見えますが、茶屋の人の説明では吉野葛 100% らしく、食べると確かに葛の味がします。
休憩を終えて、中門を通って回廊内に入ります。今回薬師寺に来たのは、今 2009 年開始で、東塔の解体修理が行われる予定で、なんと約 10 年もかかるということで、今見ておかないと 10 年ぐらい東塔が見れなくなってしまうので、見に来たのです。
この薬師寺の東塔は、三重の塔ですが、裳階 (もこし) をつけて六重に見えます。華奢で優雅な姿の塔で、私がもっとも好きな建築物です。
東塔
代わり映えのしない写真ばかりですいません。
東塔
ゆく春の 大和の国の 薬師寺の
塔の上なる 一ひらの雲
塔の上なる一ひらの雲
茶屋の近くには早咲きの桜があって、その桜と東塔の組み合わせも綺麗です。
桜と東塔
こちらは 1981 年 (昭和 56 年) に再建された西塔です。創建当時の豪華な色彩をまとっています。
西塔
この日は西塔内陣特別拝観が行われていて、内部に入ってお参りすることができました。
内陣特別拝観中の西塔
東塔、西塔の優雅な姿を見た後、金堂、大講堂も拝観しました。大講堂の北側にはなぜか鉢がたくさん並べられていました。これはいったい何なのでしょうか?
大講堂北側に並べられたなぞの多数の鉢
薬師寺を出た後、東塔の姿をしばらく見れなくなる前にと思い、有名な大池越しの景観を見に行きました。
大池対岸から見た薬師寺
大池から戻る道を歩いていると、ごく普通の町並みの向こうに薬師寺の東西の塔が見える場所がありました。このあたりの人にとっては、この 2 つの塔は町の景色の一部なのでしょう。
町と薬師寺
西ノ京駅の近くに、自衛隊広報板がありました。かっこいいポスターですが、これを見て応募しても、なかなかブルーインパルスにはなれません。
自衛隊広報板
そして近鉄天理駅に到着です。予備校の 1 年間と大学の 4 年間、合計 5 年間、ほぼ毎日この駅から京都まで通学のために使っていた駅ですが、実家が柳本に引っ越してからは、JR で帰省することが増えたので、なんだかずいぶん久しぶりに使った気がします。
近鉄天理駅
実家に帰ると特にやることもなく、だらだらしてました。母の誕生日を祝うことがこの帰省の 1 番の目的なのに、父が作ってくれたてこね寿し、母が作ってくれたから揚げ、ポテトサラダなどで歓待されてしまって、何のために帰ってきたのかわかりません。
夕食
早起きして眠かったので、ご飯を食べてお風呂に入るとすぐに寝付いてしまいました。
2 日目は、大和八木駅の近くにある橿原近鉄百貨店へ向かい、月日亭という和食の店で、母の誕生日ランチです。
誕生日ランチ
ランチ中の母
ランチ中の父
うなぎとか、洋食とか、色々候補はあったのですが、花粉症であまりしつこいものを食べたい気分ではないらしいので、和食にして正解でした。
帰りに大和八木駅でビスタカーを見かけました。このビスタカーは III 世と呼ばれているタイプですが、デビューしたのは私がまだ伊勢に居た頃なので、もう 30 年も前の電車です。でも今でもかっこいいですね。
ビスタカー
ビスタカーの特徴のひとつは、二階建て車両の車端部の床の高さが高いことです。普通の二階建て車両は、台車がある車端部は、普通の一階建ての車両と同じ床位置なのですが、この車両は車端部まで二階の床の高さです。そのため前後に連結されている一階建ての車両との連結部では、一階建て車両の側の天井が高くなっていて、一階建て車両の側に階段があって連結部で二階建て車両の床の高さに揃うようになっています。
ビスタカー連結部
近鉄と JR 桜井線を乗り継いで帰宅しました。しばらくして、ランチを食べた時に橿原近鉄の地下で買ってきた誕生日ケーキを食べました。
誕生日ケーキ
誕生日ケーキを食べる母
ダイエットのため甘いものは控えているという母ですが、この日はロールケーキの 1/3 を食べていました。もちろん残りの 2/3 は、1/3 を私が、そして 1/3 を父が食べました。父は以前はあまり甘いものを食べなかったのですが、お酒をやめてからはかなり食べるようになりました。
その後父、母とだらだらしゃべったりしながらすごしました。父はあまり話しに加わらず、母がほとんど話をしている感じになります。話している内容はほとんどがどうでも良いような内容ですが、普段一緒に暮らしていないので、こういう時間が持てると、帰省してよかったと思えます。
さらにしばらくして (食べてばかりですが) 夕食を食べました。ポトフ、ブロッコリーと卵の炒め物、コロッケ、昨日の残りのサラダにから揚げというメニューです。ケーキを食べて 2 時間ぐらいしか経ってなかったので、この量を食べるのはけっこう苦しかったです。
夕食
という感じで 1 泊 2 日の帰省はあっという間に終わり、天理駅前から夜行バスやまと号で帰ります。以前は町田経由の便もあって便利だったのですが、現在は本厚木経由しかありません。それでもかなり私の家と実家のどちらにも近いバス停がある路線があるのは便利です。
天理駅での夜行バスやまと号
天理駅前を出た後、やまと号は、途中針テラスなどのバス停に寄りますが、それ以外は乗務員交代のための停車だけとなります。トイレは車内にありますが、飲み物などを買うことができないので、持ち込む必要があります。大きな荷物はトランクに預けることができますが、デイパックなどを持ち込んだ場合に置いておける場所についてはもう少し考えてもらいたい感じがしました。一応網棚のようなものがありますが、電車と違ってゆれが大きいバスでは、あの構造だと落ちてきそうで不安ですし、棚の高さが低すぎると思います。飛行機のようなふたのついたオーバーヘッドビンがあると良いと思います。また、コートを掛けておけるフックを全座席に備えるべきだと思いました。また、今回最前列だったのですが、他の席と違って前の座席の下に足を入れることができない分、足を伸ばして座ることができません。最前列の前の壁に、凹みを作ることは可能なように見えたので、そのあたりも考えてもらいたいところです。
バスは 22:50 に天理駅前を出発し、予定より少し早く 4:55 頃に本厚木駅前に到着しました。
最後に自宅へ戻るため小田急に乗ったのですが、なぜかこの時間だというのに本厚木駅のホームは人で一杯でした。びっくりしました。
なぜか人が多い本厚木駅